岳南鉄道どうなっちゃうの、という件について、
前のエントリにもコメントを多数頂いていますので自分の意見を書かなきゃと思うのですが、この問題をちゃんと書くには「富士市の公共交通全体どうするか」「そもそも長期視点で富士市の街の構造をどうしたいのか」という、"でかい"話題にも触れなくてはいけないと思ってます。
けど、今は議会の会期中で、忙しくてそれを書ききるだけの体力がないので、まずは少しだけ触れさせて頂きます。(2月14日から3月22日まで2月定例会が開催されてまして、この定例会では来年度予算について話し合われるので、
毎日いろいろ調べたりで超忙しいのです。)
結論から書くと、私は(現段階では)
岳南鉄道は存続されるべきだと思っています。
そのために(ある程度は)
税金から補助金を出す必要があると思っています。
実は、昨年末に岳南鉄道が廃止の危機というニュースを聞いた時には、「多額の税金が投入されるよりは、廃線になった方がいいのでは」という印象を持ちました。しかし、いろんなデータを見るうちに、その考えも変わって行きましたた。
さらに、昨年末のニュース以降、市民の中から「岳鉄イカシ隊」や「岳鉄レンジャー〜youngの会〜」などの団体も生まれ、岳鉄存続に向けての動きが高まってきました。この動きを注目して応援していきたいと思っています。
まず、岳鉄がどのくらい赤字かというと、…結構赤字です。

現時点で、6200万円程度の赤字、貨物輸送が無くなってしまう来年度からは9000万円近い赤字だそうです。
そして、富士市からは
年間2000万円の税金が投入されています。
ここ10年間の乗客数の推移はどうかというと、実は岳鉄、
乗客が減っていません。むしろ近年、微増です。
路線バスが(緑色の線)大幅減になっているのと比べて大きな違いです。

(というか、このグラフをみて路線バス利用者がこれほど減っていることがショックでした。)
私が(現段階では)岳南鉄道は存続されるべき、と思ったのが↓のデータを見たことです。

利用者一人当たりの公共負担額(年間支援額÷年間利用者数)では、路線バス約165円、しおかぜ(←コミュニティバス)約387円に比べて、
岳南鉄道は約26円です。コミュニティバスの運行を続けたまま、岳南鉄道の支援を打ち切り廃線にしてしまうのは、合理的ではありません。(そもそもコミュニティバスが必要なのか、ということについての自分の考えは、いずれ書きたいと思います。)
もちろん、これだけの資料では、長期的にインフラを維持するのにいくら掛かるのかなどのことは分かりません。さらに、市長がかかげるDMVの計画との関連も気になるところです。私がここで書きたかったのは、今後数年の間は、岳南鉄道が廃線にならないように市が適切な関与をしながら、利用者増へのチャレンジを続けていくべきということです。10年・20年といったスパンでの公共交通のあり方は、これからの議論だと思います。
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上に載せた資料は、2月1日に議員全員を集めて開催された全員協議会のものです。この協議会の中で、私も挙手して意見を言ったのですが、その内容について誤解されてウワサになったりもしているようなので、ここで書いておきます。
私はその席で、
「富士市内で使える公共交通のクーポンは発行できないか?」という質問をしました。
事業者に現金を渡すのではなくて、市民にクーポン(バスや岳鉄を乗るのに使えるチケットを想定)を配ったほうが良いのでは、つまり、いま「市→(補助金)→バスや鉄道の事業者」となっているのを、「市→(クーポンの配布)→市民→(クーポンの利用)→事業者」と変えて、使われたクーポンを事業者は市に持っていって現金化するという流れを作ってはどうかということです。
このクーポンの配布の例として「敬老事業」をあげました。
富士市では、敬老祝い金などの敬老事業に、1億円以上使っています。↓平成22年度決算資料

「敬老祝い金」とは何かというと、毎年敬老の日に80歳・5,000円、85歳・5,000円、90歳・1万円、95歳・1万円、100歳・30万円、105歳・1万円という風に市からお祝い金(現金)を渡す制度です(
詳しくはこちらを)。お年寄りが増えているので、どんどん増えています。
例えばこの
「5000円の現金」を渡す制度を「5000円の公共交通クーポン」を渡すように変えてみたら、という提案です。
この場合、敬老事業の予算が公共交通の予算に移るだけで、市からのトータル支出は増えません(むしろ期限内に使われないクーポンが沢山あれば減ります)。バスや鉄道(タクシーを含めてもいいと思います)の事業者としてみれば、それだけ補助金が増えるので良いことでしょう。祝い金の対象となるお年寄りにしてみれば、現金がクーポンになるとガッカリ感もあると思うのですが、それはお年寄りの方にとっても貴重な移動手段である「公共交通を守るため」ということで、どうにかご理解頂けないか、と思うのです。
あくまで、そういう議論をはじめてみればどうかな、5000円のうちまずは1000円分からとかはじめてみればどうかな、という提案です。
私は決して「敬老事業の1億円はいらないから削っていい」とは言ってもないし思ってもいないのでご注意ください。いまの富士市を築いてくださったお年寄りに、何らかの形でお祝いの気持ちを表すべきだと思っています。
ずっと前にDMVについてのエントリの時に書いた「お年寄りが免許証を返還したら、何万円かの公共交通クーポンを渡したらどうか」というようなことも含め、いろんなアイデアを議論に載せて考えていきたいと思います。