フジブログ!!

富士市議会議員・小池よしはるのブログ
なぜ富士市長選挙は、いつも年末にやるのか?
12月24日のクリスマスイブ、富士市では市長選挙が行われます。
富士市長選は4年に1回、なぜこんな年末に行うのか、と疑問に感じている人も多いと思います。

この事情について調べようとしても、ネット上には昭和の時代の富士市長選の情報が全く無いので、資料で調べたことを少し書きたいと思います。



さて、突然ですが問題です(笑)。
富士市長選挙が年末に行われている理由のひとつに、ある元首相の決断が関係しています。誰の決断でしょう。


A.吉田茂  B.佐藤栄作  C.中曽根康弘  D.小泉純一郎



正解は、、、
Bの「佐藤栄作」元首相で、1969(昭和44)年の解散総選挙が影響しているんです。


順を追って市長選挙の歴史をみていきたいと思います。
1966(昭和41)年の11月1日に、吉原市・(旧)富士市・鷹岡町が新設合併し(新)富士市ができたので、同年11月21日告示、12月1日投票日の第1回目の市長選挙が行われます。

■第1回富士市長選挙 1966(昭和41)年12月1日
有権者数 99,611|投票者数 60,271|投票率 60.51% 
○斉藤滋与史 48歳(無所属) 50,700票 
 藁科輝由 35歳(日本共産党) 8,591票


最後の吉原市長であった斉藤滋与史さんが大差で勝利します。さすが、大昭和の企業城下町と呼ばれた時代です(斉藤滋与史さんは、大昭和製紙の創業者斉藤知一郎氏の次男)。
そして、その3年後の1969年、この年は70年安保をめぐる学生運動が盛んでしたが、当時の佐藤栄作首相は、沖縄返還が確定したことを受けて12月2日に衆議院を解散、投票日はなんと12月27日の土曜日という総選挙を決断します。この選挙では自民党が大勝、社会党が大敗します。(第32回衆議院議員総選挙

斉藤滋与史市長は、この衆議院選挙に出馬するために市長を辞職(ちなみに定数5の衆院静岡2区でトップ当選)。空席になった富士市長を決めるための選挙が、翌年、1970(昭和45)年の1月9日告示、1月19日の投票日で急遽行われます。

■第2回富士市長選挙 1970(昭和45)年1月19日
有権者数 113,768|投票者数 88,189|投票率 77.52% 
○渡辺彦太郎 44歳(無所属) 43,532票
 漆畑五六 70歳(自由民主党) 42,090票
 小倉通利 31歳(日本共産党) 2,064票


当時、44歳の若さだった渡辺彦太郎さんが、旧富士市の最後の市長だった漆畑五六さんを1,442票差でやぶり初当選し、即日就任します。これは富士市のターニングポイントとなる重要な選挙だったと思います。

渡辺彦太郎さんは、この市長選の2年8ヶ月前に行われた統一地方選の静岡県議選(吉原市選挙区)に、日本社会党から初出馬して(当時41歳)、次点候補をわずか229票差でやぶり当選していて、一期目の県議の最中でした。

自民党が大勝し社会党が惨敗した衆議院選挙のわずか3週間後の市長選で、社会党出身のいわゆる革新市長の誕生となる、このあたりの流れは興味深いです。田子の浦港の公害問題などの影響があったのかもしれません。この時の投票率は77.52%、女性に至っては80.08%。いかに富士市全体が熱狂した選挙だったかがわかります。

昭和45年の「1月19日」に就任した渡辺彦太郎市長の1期目の任期が、4年後の昭和49年の「1月18日」に終わるということで、前年の年末に市長選が行われました。これ以降、任期途中で辞職した市長はいないので、4年おきに「1月18日」が任期満了日になり、その30日前までに選挙をやることが法律で決まっているので、前年の「12月19日」以降でもっとも早い日曜日に富士市長選をやることが定着しています。これが、4年に1回、富士市長選が年末に行われている理由です。

■第3回富士市長選挙 1973(昭和48)年12月23日
有権者数 127,491|投票者数 104,130|投票率 81.68% 
○渡辺彦太郎 48歳(無所属) 55,601票
 山本真夫 67歳(無所属) 48,124票


いまから44年前、渡辺彦太郎市長が2期目を目指したこの選挙の投票率が、富士市長選挙歴代最高の81.68%を記録します。山本真夫さんは無所属となっていますが、それまでは自民党の県議会議員だったので(吉原町議員で議長まで勤め、富士市議を経て静岡県議)「保革一騎打ち」の選挙だったといえます。


この選挙の4年後も8年後も、渡辺彦太郎市長は接戦をギリギリで勝ち切って5期連続で市長を務めますが、6期目を目指した1989(平成元)年の選挙で、新人の鈴木清見さんにやぶれます。その平成元年の市長選の投票日は今年と同じ12月24日でした。(この時の投票率72.65%)


■第7回富士市長選挙 1989(平成元)年12月24日
有権者数 158,178|投票者数 114,913|投票率 72.65%
○鈴木清見 62歳(無所属) 61,468票
 渡辺彦太郎 64歳(無所属)51,490票
 小桜博司 39歳(無所属) 1,132票


それから四半世紀がたった平成25年、いまから4年前の選挙結果が↓ですが、新人同士の一騎打ち、しかも大接戦にも関わらず、投票率は4割を切ってしまいました

■第13回富士市長選挙 2013(平成25)年12月22日
有権者数 204,868|投票者数 81,111|投票率 39.59% 
○小長井義正 58歳(無所属) 41,030票
 植田徹 64歳(無所属) 38,838票


その前後の国政選挙では、富士市内でも投票率は50%以上を記録しています。近年の市長選挙は、国政選挙より10%以上投票率が低いことが多いです。昭和の時代の富士市長選挙は、国政選挙よりも10%以上投票率が高いこともありました。近年は、市政への関心が急速に低下しているし、これは深刻な問題だと思います。



さて、今回の市長選挙ですが、前回と同じ顔触れでの戦いとなりそうです。市長選挙がなかなか盛り上がっていない、政策論争になっていない、という意見をよく聞きますし、私もそう感じています。このことは、市政に携わるひとりとして申し訳なく思っています。

来週からはじまる市長選挙、選挙公報やWEBサイトなども活用して、できるだけ両候補の発信する情報に触れて、投票所に足を運んで頂きたいと思います。

・小長井義正
http://konagai-y.com/

・植田徹
http://tooru-ueda.jp/


・富士市選挙管理委員会のWEBサイト(不在者投票のやり方などが掲載されています)
http://www.city.fuji.shizuoka.jp/shisei/c1702/rn2ola0000019e1v.html

| 小池よしはる | 選挙 | 01:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
富士市議会11月定例会、私の一般質問は12月5日(火)午後3時頃から
富士市議会11月定例会が開会中で、12月1日からは一般質問がはじまります。

今回は18人が発言通告をしていて、私も初当選から27回連続27回目の一般質問を通告しています。

今回の2項目目でとりあげる「無作為抽出方式」というのは、私が6年前に一般質問で提案したことがあって(フジブログ過去記事)、うまく運営すれば、市民の多様な意見を市政に反映できる良い制度だと思っています。今後は富士市の審議会に全面的に導入となる計画が発表されていますが、私が考えていた理想のカタチとはかけ離れた残念なものになってしまいそうです。そのあたりを、しっかりただそうと思っています。

↓広報ふじ8月20日号








12月5日(火)の午後3時頃から登壇予定です。
市役所10階から、誰でも傍聴できます。よろしくお願いします。
| 小池よしはる | 富士市議会 | 04:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
3776日後(約10年後)に向けて手紙を書こう
私が所属している富士青年会議所(富士JC)がことし60周年を迎え、その記念事業として約10年間(3776日後)のタイムカプセルの企画をやっています。



応募方法は↓こちらの、WEBサイトから確認してください。
・未来レター3776のご案内

未来の自分(または誰か)に手紙を書いて切手を貼り(←120円切手を)、富士市内26箇所の各まちづくりセンターや市役所に設置してある投函ボックスに入れる、または、事務局まで郵送してください。


収集された手紙は、タイムカプセルに入れて広見公園内にある彫刻の森に埋めて、3776日後に掘り起こされます。

私も家族と一緒に書いてみたいと思います。3776日後というと、私は50歳!
いま小学校3年生の娘は19歳。幼稚園年長の息子は高1。
自分は何をやっているのか、どんな未来が待っているのか…。楽しみですね。
| 小池よしはる | イベント情報 | 00:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
衆院選2017
選挙戦、、、疲れました。。
この前の記事で応援をお願いした静岡4区、私の同級生の田中健ですが、力及ばず落選となってしまいました。選挙期間は雨続き、そして投票日は台風直撃という中でも、多くのご支援頂きましたことに感謝いたします。私は今回初めて国政選挙にガッツリ関わりましたが、ホント大変なものですね。めちゃくちゃ悔しい結果となりましたが、勉強になりました。この経験を次に活かしていきたいです。

また、富士市を含む静岡5区では、細野豪志さんがさすがの強さ、7回目の当選を果たしました。国会論戦での大活躍を期待しますし、富士市の課題については、私もしっかりと連携して前に進めていきます。

さて、私について…。「小池くん、どうするの?」「希望に行ったの?」ということを良く聞かれますが、私は現在、どこの党籍ももたない無所属であり、今後も無所属の市議会議員として活動していきます。国政での党派間の激しいバトルとは少し距離を置きながら、私は市政の課題に集中して取り組みたいと思っています。

以下、備忘録として富士市での衆院選の結果を残しておきます。

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まずは、静岡4区の結果。富士市の旧富士川町地域では、12票差で田中健が上回りました。富士宮でも善戦しましたが、清水でほぼダブルスコアがつきました。




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続いて、静岡5区のうち「富士市のみ」の結果の過去3回分を。静岡5区全体はWikipediaをご参照ください
細野さんが1600票程度減らし、吉川さんが3000票以上を上積みしています。共産党候補も増やしていて、これは細野さんが民進党離党の経緯の中で「外交・安全保障は現実的に」と強調したことが影響しているかと思いますが、得票率にして約1%の変動におさまっています。




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富士市での比例の状況ですが、希望の党が得票率30%を超えました。これは都道府県別の希望の党得票率で最多だった秋田県の26.06%を超えた数字であり、全国の市区町村でもトップに近いと思います。立憲民主党は1万6000票を超えて、これは例えば県議選の富士市選挙区(定数5)に置き換えてみると、十分に1議席とれるくらいの票数です。




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最後に、富士市内の比例の得票推移を経年でみてみると(希望+立憲の2014年以前は民主党と比較)、自民、公明は安定した数字が続いていて、自公で5万票前後。共産党と社民党を除く、残りの野党がいろいろ変わっていますが、それらを合計すると5万票前後というところ。民進党(民主党)が、希望の党と立憲民主党に分かれることになりましたが、今後どのように落ち着くのか注目です。前にこのブログで、40年前の選挙結果について触れましたが、富士市は昭和の時代、民社党が強くて社会党と勢力を競い合っていましたがその再現という感もあります。

| 小池よしはる | 選挙 | 01:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
「田中健」を応援してください!
いまの私は、どこの党にも所属していない無所属の市議会議員ですが、今回の衆院選は静岡4区(旧富士川町+富士宮市+静岡市清水区)に、県立富士高校の同級生の「田中健」が立候補したので、友人として彼を全力で応援しています。

(↓写真は、出陣式の様子です)




田中健君は、庵原郡富士川町岩淵(現在の富士市)生まれで、第一小、第一中を卒業後、県立富士高に進学。富士川橋を毎日、自転車で渡って富士高に通ってました。私とは、この時の同級生です。その後、青山学院大学に進み、都市銀行勤務を経て、26歳で大田区議会議員に。最初の東京都議選(補選)は落選して、細野豪志議員の秘書として国会で2年働きます。2009年、2013年の東京都議選(大田区)で2期連続で当選して、都議会議員を務めました。昨年4月に、国会議員を目指すために地元に帰ってきて、それから1年半、地域を歩きながら政治活動を続けてきました。

11年間の地方議員経験と2年間の秘書経験があり、国会議員としても即戦力で、日本のため、地元のために、しっかり働けます。ぜひ、皆さんで応援してください。

プロフィールや政策等は、↓公式WEBサイトまたは、
http://www.tanaka-ken.jp/

↓facebookページをご覧ください
https://www.facebook.com/tanakaken1977/


よろしくお願いします。
| 小池よしはる | 選挙 | 13:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
富士市議会9月定例会、私の一般質問は10月5日(木)11時頃から
突然の解散総選挙で落ち着かない毎日ですが、10月6日まで富士市議会9月定例会の開会中です。市議会にしっかり集中したいと思います。

私は今回も、初当選から26回連続26回目となる、一般質問を通告しています。私の一般質問は10月5日(木)午前11時少し前から(前の議員が終わり次第)の60分間です。

今回は、成人式(現状、障害のある方の参加が少ないことの改善案)について、来年3月末に迫る「常葉大学移転ショック」を受けての若者転出抑制策について、富士山登山ルート3776のさらなる展開についての3つをテーマにします。ぜひご注目ください。





発言通告は、↓にPDFでもあります。
http://www.city.fuji.shizuoka.jp/shisei/c0402/fmervo0000002ko0.html
| 小池よしはる | 富士市議会 | 04:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
「青春大賞」「スミドキU−40」などが事業評価対象に
「青春大賞」に、3000万円。
「スミドキU−40」に、2億円。

富士市民の皆さん、どうお感じになりますか?
(上記の金額は平成28年度までの人件費を含めた決算額の合計で、今年度の予算を合わせるともっと多額です)

市議会の9月定例会では前年度の決算審査を行うのですが、富士市議会独自の取り組みとして「事業評価」を今年も行います。事業評価とは、1000以上ある富士市の全事業のうち10事業くらいをピックアップして、拡大・継続・改善・縮小・廃止などの点数評価を議会として行う、いわゆる"事業仕分け"みたいな作業で、6年前から毎年やっています。

今回は、「青春大賞」「若い世代定住促進支援事業」←これがスミドキU−40(アンダーフォーティーと読みます)、「斎場運営」「看護専門学校」など、9つの事業が対象になっています。



このうち私が特に注目しているのが、「青春大賞」と「スミドキU−40」です。

この2つは、小長井市長になってからゼロから始まった、紛れもなく小長井市長のやった事業です。この12月で市長任期の1期4年が終了するで、その検証をしっかりしたいと思っています。

この2つの事業については、私は議会で効果を疑問視する意見を投げかけてきました。

まずは、「青春大賞」。

これは基本的に、「自分の目標を書いて市役所に提出しよう」という、えーっ!??っていう程にひねりがない、それだけの事業です。提出するとピンバッチとかがもらえるんですが、当然のごとく、自主的に個人的な目標を書いて市役所に持っていくなんていうピュアな大人が多いはずもなく、待っていてもエントリー数は少ないので、小中学生に学校で書かせているのが約9割という現状です。

私は、6月定例会の一般質問において本会議場ではっきり言いましたが、これは"失敗してる企画"だと思います。「生涯青春都市」というキャッチフレーズで市長選挙で当選した小長井市長が、自分の理想とする都市像をアピールするイベントとして1年だけやるなら百歩譲ってまだ許容するとしても、これからも市民の税金である公費を使いながらダラダラと何年も続ける必要はないと思います。その意見をもって、今回の事業評価の議論に加わります。



もうひとつ、「スミドキU−40」。

これも私は、はっきり言って良くない税金の使い方だと思っていて、これまで何回も議会で取り上げてきました。

スミドキU−40は、市外の40歳以下の人が富士市内に家を建てると最大200万円の補助金をあげますよ、という制度です。富士市内の若者が富士市内に家を建てても補助金はもらえませんが、市外の若者だと補助金がもらえます。要するに「富士市の若年人口が減ってきたよ」→「じゃぁお金払って来てもらおう」という、こちらも"ひねりがない"事業だなと感じています。

実際にこの補助金を使って富士市に移住した人が、どこから来たかのベスト3は、富士宮市・沼津市・静岡市の順で、近隣市から人を奪っているというのが現状です。富士市がこの制度をはじめて以降、他市でも同様の補助金制度をつくる動きがあります。仮にこれがエスカレートすると、本来は福祉や教育などの行政サービスにまわすべき公費がこの補助金に回ってしまい、結果として人の取り合いっこをして「地域一帯で貧しくなる」ということになりかねません。こうした「金で釣る」ような方法は控えるべきだと私は感じていて、これは縮小していき、別の移住定住策と組み合わせる方が良いだろうと思っています。そういった意見で事業評価にのぞみます。



このスミドキU−40に関して私は、昨年の9月定例会で代替案として「UJIターン奨学金制度」を提案しています。また、ことし6月定例会では、スミドキU−40のような政策ではなくて、根本的なまちの魅力を高めることに使うべきという提案をしています。昨年の9月定例会の議事録を、長いですが転載します(文意が通りやすいように一部修正してます)。

●小池義治
 市内での就職を条件に返済が減免される奨学金制度の導入について質問します。我が国における奨学金はほとんどが貸与型であり、非正規雇用の増加など労働環境の変化の中で、若者がその返済に苦しみ、返済滞納者がふえていることが社会問題になっています。富士市議会では、この状況を受け、平成26年6月定例会において、市民からの請願を採択し、給付型奨学金制度の創設を含む奨学金制度の見直しを求める意見書を国に対し提出しています。大学生や専門学校生を広く対象にした給付型奨学金を市単独で創設するのは財政的に厳しいため、国政における実現を期待したいところですが、本市における喫緊の課題であり、富士市まち・ひと・しごと創生総合戦略の最上位目標である若い世代の人口の確保の実現を目的にした、UJIターン就職促進の一環としての奨学金制度の創設を検討すべきと考えます。
 人口の増減は、出生数と死亡数の差である自然増減と、転入数と転出数の差である社会増減に分けられますが、このうち転入の増加を促す施策として、本市では、市外に住む夫婦いずれかが満40歳未満の若者世帯が、富士市に住宅を取得する際に最大200万円を補助する若者世帯定住支援事業奨励金、スミドキU−40プラスが実施されており、平成28年度当初予算で1億850万円が計上されています。それと比べて、市外への転出を減らしていくための取り組みが十分でないように感じます。本市における転出の要因としては、高校卒業後に市外に進学し、そのまま市外で就職するケースが多いと思われますが、2018年に常葉大学富士キャンパスが閉校し移転した後には、その傾向に拍車がかかることが懸念されます。高校卒業後に市外に進学した学生が、地元での就職を第一に考える誘因となるような施策が必要と考え、以下、質問します。
 1つ目、本市の高校卒業後の進学を理由とする転出数をどれほどと把握しているでしょうか。
 2つ目、UJIターン就職促進の取り組みとして、どのような施策がされているでしょうか。
 3つ目、市内での就職を条件に返済が減免される奨学金、つまり市外に進学してそのまま市外で就職した場合には返済していただくけれども、富士市内に就職した場合は返済しなくてよいという奨学金制度の導入を検討してはどうでしょうか。

●小長井市長
 市内での就職を条件に返済が減免される奨学金制度の導入についてのうち、本市の高校卒業後の進学を理由とする転出数をどれほどと把握しているかについてでありますが、高校卒業後、住民票を移さないまま市外の大学等へ進学する方が多いことなどから、進学を理由とした正確な転出数は把握できませんが、統計資料や本年度の市内公立高校の進学状況から判断いたしますと、1学年で約1100人の方が県外の大学等へ進学しているものと推測しております。
 次に、UJIターン就職促進の取り組みとしてどのような施策がされているかについてでありますが、若年人口の流出に歯どめをかけ、次代を担う若者の市内企業への就職、特に人材不足が著しい中小企業への人材確保は、本市にとりまして喫緊の課題であると認識しております。このため、平成22年度から、地元商工団体が中心となって4月に開催される新卒者向けの合同企業ガイダンスに対し、必要な支援、協力を行ってまいりました。このガイダンスは、本年度から富士宮地区との合同開催となり、参加企業103社、参加学生333人と、昨年度より大幅に増加しており、大きな手応えを感じております。また、UJIターンをより一層推進していくため、昨年度から新たにインターンシップ支援事業を開始いたしました。本事業では、受け入れ事業所の募集と紹介、学生等の参加募集といったマッチング事業や、首都圏を含めた学生を対象に実施する市内事業所紹介見学バスツアー、県外からの参加者を対象とした旅費等の一部補助などを実施しております。また、本年度は、これまで一般求職者向けとして10月に開催しておりました合同企業面接会に来春卒業予定の学生も対象としていくほか、バスツアーにつきましても、より多くの方に参加を促すため、来年1月開催のものづくり力交流フェアにあわせて実施することとしております。
 次に、市内での就職を条件に返済が減免される奨学金制度を検討してはどうかについてでありますが、大学生等に対する奨学金は、経済的理由などから今や学生の2人に1人が受給している状況にあり、議員御指摘のとおり、近年その返済が滞るといった社会問題が発生しております。国では、本年度から奨学金を活用した大学生等の地方定着の促進事業を開始いたしました。この事業は、国の支援を受け、県等が企業や団体などの地元産業界と協力して基金を設置した上で奨学金を支給し、地元企業に就職した場合は返済の一部または全部を免除するという制度であります。全国的には、この制度を活用あるいは類似した独自の制度を開始した自治体も一部見受けられますが、制度導入に当たりましては、その有効性や費用対効果の検証、対象者の設定など、検討すべき課題があるものと考えております。このため、今後、国県との情報共有と他自治体の状況の把握に努め、また、地元産業界などの御意見も伺いながら、多方面から調査研究してまいります。
 
●小池義治
 市長から明快で前向きな答弁を期待しましたけれども、調査研究していくという答弁にとどまりまして、少し残念に思いました。このUJIターン就職促進の奨学金ですけれども、これは本当に偶然なんですけれども、富士宮市議会9月定例会でも深澤竜介議員からされまして、私、それを傍聴しに行きました。富士宮市でも同様に、多額で継続的な予算がかかることで、市で創設することは難しいんじゃないかなというような答弁でした。今回市長答弁でも、やはり予算ということがネックだと思います。今定例会の一般質問、これまでもそうですけれども、各議員がいろんなことを提案します。しかしながら、財政が厳しいという答弁が多いです。財政が厳しいというのは私も理解しています。
 この奨学金については、特にやるとなったら金額が相当大きいですから大変だと思います。私は、ですから、財源も示さずに提案するのは無責任だと思います。だから、私は、きょう、これからの議論、ここで財源といいますか、予算の組み方をセットではっきりと示したいと思います。示した上で、これからの議論を進めたいと思います。
 提案します。スミドキU−40を縮小したらいかがでしょうか。スミドキU−40には、今1億円の予算がついています。市外から移住して家を買う若者世帯に1世帯最大200万円ついていますけれども、例えばこれを100万円に、半分に減額して、予算規模を1億円から半額の5000万円にする。そうして、まず5000万円の規模で、このUJIターン就職促進の奨学金を創設することはできないでしょうか。そうすると、予算規模全体では膨れません。そうすると、このスミドキU−40でやっていたのと同じ、スミドキU−40というのは若い世代の人口をふやすという目的でやっていますから、それと同じ効果、それ以上の効果が今以上に達成できるのではないか。金銭的な理由で夢を諦めてしまう富士市の若者の志を助けることができるのではないか。市外の若い世帯が家を建てるのに、スミドキU−40が200万円だったら建てるけれども、100万円だったら建てないよ、そんな方がもしかしたらいるかもしれません。その減少分をこの5000万円の奨学金をつくることで、それ以上の効果があるのではないかという思考実験をちょっとここでしてみたいと思います。財源を示しての提案です。ぜひ、この議論の最後に市長にちょっとお話を聞きたいと思いますけれども、それまでに御納得をいただけるように議論を進めてまいりたいと思います。
 進学を理由とする転出数について、まず聞きました。これは1学年で1100人ということでしたけれども、どういう数字かがわからなかったんですけれども、1学年どのぐらいいて、そのうちどのくらいが市外に進学する。そして、そのうち何割ぐらいが富士市に戻ってくるのか、そのトータルのことを聞きたかったんですけれども、市民課の窓口でアンケートなどをとっているので、ある程度のことはわかるんじゃないかなと思いますけれども、そういったもう少し詳しい情報はありませんでしょうか。

●産業経済部長
 市民課でのアンケート調査につきましては、母数が非常に少なくて、数字として公表できるような数字ではないかなと思っています。1100人の根拠について、少し細かくなりますけれども、まず市内の中学校から高等学校へ進学する方が、平成24年度で2550人おられました。これは当然ですけれども、市内の高校あるいは市外、いろいろありますけれども。次に、市外につきましてはなかなか把握ができませんので、市内の公立高校5校の大学等、短大、専門学校を含めますが、進学率が76.9%でございました。そうしますと、2550人の76.9%ですので、1961人が、富士市に住んでいた子どもが大学へ進学する数だとまず想定しました。途中で退学等という方もいらっしゃいますけれども、一応そういうふうにしました。
 次に、今度は市内の吉原工業高校を除く4校の進学者の県外県内の割合を聞き取りで調査させていただきまして、6割が県外へ進学しているということでございます。これも、ただ、聞き取りでございますので、正確に名簿を見て拾っていったという数字ではないですけれども、平均しますと6割。1961人の6割ということで、1170人、おおむね1100人程度かなというふうに思っています。転出については以上です

●小池義治
 細かい数字が出てきてしまいましたけれども、これから精度が高い政策を実行するには、もう少しこういった統計情報もしっかりとっていくべきじゃないかなというふうに思います。市民課アンケートも、もう少し母数を上げて、正確にどういった人口の動きがあるのかというのを把握していただきたいなというふうに思います。
 今、風呂おけに水を張って水槽に魚を飼っている状態に例えますと、よく見ますと水がだんだん減っている。これは大変だなと思って水を足す。これは人口減少の比喩なんですけれども、水を足さなきゃいけないなというのが、スミドキU−40に代表されるような人口の流入策です。いろんなことがされています。このまま水が減っていったら大変だなということで、水を足します。何で減っていっているのかということについて、もっと考えなければいけないと思います。水が漏れている原因について、もっと追求しなければいけない。
 多くの人は気づいていると思うんです。本当はわかっているけれども、気づいていないふりをしてる。余りにもその壁が大きいから、気づかなかったことにしている。富士市の人口流出の原因は、大学に進学して帰ってこないからなんです。これをしようがないと言ってしまったら、富士市は根本的にはいつまでたっても元気にならない。この、しようがないということから脱却しなければいけないと思います。何で大学に行った学生が帰ってこないのでしょうか。富士市に魅力的な産業がないからでしょうか。私はそうではないと思います。私は、富士市には魅力的なすばらしい技術を持った企業はたくさんあると思います。しかし、二十そこそこで学生は気づくのが難しい。そこで重要なのが、先ほどお話ししていただいた、UJIターンのためのインターンであったり、見学バスツアーをやっているという話でした。また、マッチング機会の創出だと思います。
 少しここでお聞きしたいんですけれども、求人のマッチングということについてどのような状況になっているでしょうか。市長、副市長、また産業経済部のほうで企業訪問など頻繁に行っていると思いますけれども、UJIターン希望学生が求める職種と市内の特に中小企業が求める人材、そのマッチングについてどのように把握していますでしょうか。

◎産業経済部長
 市内の多くは理系の学生を求めています。また、昨日、本会議でも話がありましたとおり、大学生だけではなくて、吉原工業高校の学生が欲しい、そういう企業が多いのが現状でございます。一方、日本の大学生の7割が文系ということで、合同企業ガイダンスも333人の方がいらっしゃいましたが、77%が文系の方、残りが理系ということで、そこは私たち富士市が求めている人材と、今の学生の比率はアンマッチがあるかなと、こんなふうに判断しています。以上です。

●小池義治
 もう少し聞きたいんですけれども、じゃ、企業側としては大卒人材は求めている、もっとあればいいなというふうに思っているのでしょうか。

●産業経済部長
 今月の26日に予定しています面接会に参加する企業のデータですと、65%の方が大卒を採ると。大卒だけを採るというところもございますし、交えてというところもございますが、65%という数字があります。以上です。

●小池義治
 わかりました。今まで大卒を採っていなかった企業、中小企業にしても、大卒を採ることによって、また違った企業文化になるということもあると思います。そうした意味で、このマッチングの機会は非常に重要だと思います。学生は、富士市にどんな企業があるかということをほとんど知らない。18歳の時点で東京に行ってしまいますから、東京というか、市外に行ってしまいますから、本当に富士市の状況は知らないと思います。そうした意味で、このUJIターン促進事業、この奨学金をやるかやらないかにかかわらず、ぜひ進めていっていただきたいと思います。
 それでは、この辺で少し本題の議論に入っていきたいと思いますけれども、私はこの奨学金制度をスミドキU−40を縮小してでも実施すべきだと思うその理由を、ちょっとまとめてここでプレゼンテーションしたいと思います。この奨学金は、4者、4つの方向にとって、よい政策だと思うんです。よくウイン・ウインの関係などと言いますけれども、これは4つの方向ですから、ウイン・ウイン・ウイン・ウインの政策じゃないかなというふうに思っています。
 誰にとってよいか、1つはもちろん学生です。富士市で育ち、富士市の教育費をかけて18歳まで育ってくれた子どもたちが、自分の能力を花開かせ、幸せな人生を送ってほしいなと思います。大学へ行って学びたいけれども、金銭的な理由で諦めている、そうした学生が1人でもなくなるように、もともと地元に帰ってきたいという思いを持った生徒には、返せなくていいよという条件で奨学金を出して、4年間しっかりと学んできてほしい、そのように思います。スミドキU−40の場合は、家を建てようとする人が対象ですので、主に就職ができて、結婚ができて、貯金ができる、そうした水準の人に対してこの補助金を出しているんです。この奨学金は、そういったスタートラインに立つ、それ以前の方に対して補助金を交付できる。日本は教育にかける公的支出がOECD33カ国中32位だそうです。昨年までは連続最下位でした。もっと日本は教育にお金をかけるべき、そういった時代です。ですから、この奨学金は必要じゃないか。
 そして2番目、誰にとってよいか。子どもの親にとって、いいです。私、先日、親しくしている先輩と会って、久しぶりに飲みに行きましょうかなんていう話をしたら、ここ1年間、外に飲みになんて行っていないんだよという話を聞きました。どうしたんですかと聞いたら、子どもが2人東京の大学に行っていて、お金がなくてさという話を聞きました。部長たちの中にもちょうどそういう世代の方がいらっしゃると思いますけれども、子どもが大学生だという世代、特に子どもが重なって大学に行っている世代というのは、親は本当に厳しい。ですから、こういった奨学金があると、親の世代も助かりますし、スミドキU−40と違いまして、その補助金を受ける親も富士市民です。富士市の納税者ですから、その世代の消費がふえて、富士市を循環すると思います。そして、子どもに将来的に地元に戻ってきてほしいという強い思いを持っている人がいると思います。その思いを子どもに伝えるのに、この奨学金の存在が説得の決め手となると思います。ですから、この奨学金は親にとって、いい。
 そして3つ目として、市内の企業にとって、いい。市内の企業が優秀な人材を採用しやすくなります。先ほど議論にありましたけれども、きのう、荻田議員からも、富士市はキャリア教育の先進市であるという話がありました。せっかく市内の多くの企業に協力いただいてキャリア教育をしても、Uターンしてくれなかったら意味がないです。Uターンを誘導するインセンティブになるのがこの奨学金だと思います。
 そして4つ目として、これは市全体にとって、いい政策だと思います。この事業は先行投資だと思います。22歳の時点で、Aさんは、東京で就職して、その後、東京で50年間暮らす。Bさんは、富士に戻ってきて、その後50年間富士で暮らす。就職し、結婚し、消費し、家を買い、住民税など、その後50年間、60年間、各種税金を払うことを考えたら、22歳のときの選択に、この奨学金があることによって帰ってきてくれたら、1人に例えば300万円交付しても、その後、300万円を上回るような税金が戻ってくるのではないか。そのことによって市全体の活性化につながると思います。
 こうした奨学金は全国に広がっています。県のレベルですと香川県、徳島県、山口県、鳥取県、富山県、山形県、和歌山県、市のレベルですと栃木県の真岡市、福井県の大野市、岐阜県の高山市、大分県の宇佐市、そういった市で既にこういった導入がされていまして、広がりを見せています。
 市長、ぜひスミドキU−40の予算、これを今1億円使っていますけれども、こうした奨学金に割り振っていただけないかと思うんです。これは決してスミドキU−40の否定ではないんです。富士市の最大の目標である若い世代の人口の確保のために、ターゲットが違う層に対して予算を振り分ける、ニーズを捉えて、広げていくという意味で考えています。2018年4月に大学ゼロ自治体になることはほぼ確実です。その現実から目をそらさないのであれば、この奨学金が必要だと思いますけれども、市長、どのようにお考えでしょうか。

●小長井市長
 今回、小池議員から御提案をいただきまして、まさに若い世代をいかに確保するのか、その上におきましても、特に高校卒業時にやはり市外へ富士市を離れていく若者が多いだけに、いかにそういう若い人たちが富士市へと帰ってくるのか。また、帰っていただくためには何が必要なのかということが、私にとっても大変大きな課題であり、かつ、なかなかそれについての妙案が生まれてこないというのでしょうか。そのようなことで、大変大きな課題であるというふうには捉えております。
 今回、富士市へと帰ってくるという条件によって、返済義務のない奨学金という御提案かと思うんですけれども、それを高校卒業の段階で、自分は帰ってきたいと思って大学に行く。どれくらいそういう若者がいるのか。それから、大学へ行きたいけれどもお金がなくて大変厳しいから行けない。そういう方々の中で富士市に帰ってきたいという人はどれぐらいいるのだろうか。そうではない方も当然おります。例えば家業、家の関係で行く行くつがなければならないという場合も、もともと富士市へと帰ってくることを考えているかもしれない。さまざまなケースが実際あるのかなと思います。ですから、先ほど答弁させていただいたように、費用対効果という部分において、この事業を実施したときの成果を評価することはなかなか難しいのかなと。
 きょう初めてそういった議論の中での感想ですので、まだ十分な調査、また、自分にとってもこの場で判断と言われてもなかなか判断できないのですけれども、いろいろそういったことの疑問というか、課題というものがあるのではないかなというふうに思いながら、聞かせていただいております。もしこれをやって、全ての人に所得制限をなく対象にするとなれば、これは莫大な金額になってしまうんじゃないかな。5000万円、いわゆるスミドキU−40といった、先ほど財源のお話もありましたけれども、それでもとどまらないんじゃないかな、そのように思うんですけれども、それは私の感想でございます。

●小池義治
 今回、初めての提案ですので、担当部署を決めて、ぜひ検討していただきたいと思います。今からちょうど1年かけて検討しますと、平成30年度予算に間に合うかと思います。平成30年度というのは、平成30年4月から富士市の常葉大学富士キャンパスが移転してしまって、富士市は大学ゼロ自治体になります。その中で、これに対して何か手を打たなければいけないというふうに思っています。その一つの選択肢として、この奨学金のあり方だと思います。今、富士市内の学生の多くが貸与型の奨学金を借りていますから、そのかわりにこの奨学金を借りることによって富士市に帰ってくるというインセンティブに必ずなると思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。予告しますと、来年9月議会でもう1回この質問をしたいと思いますので、ぜひそのときまでに前向きに検討していただきたいなというふうに思います。
 私、今回、質問のタイトルも、富士市に就職されると減免されると言いましたけれども、こうしたパターンもいいと思います。東京に就職するけれども富士市から通う、そういったパターンもオーケーにしてもいいと思いますし、また、富士宮市と共同で基金をつくるということも選択肢だと思います。ほかには、ふるさと納税の寄附メニューに加えるということも可能性としてあると思います。いろんな可能性があると思います。ぜひ研究していただきたいなと思います。
 結びになりますけれども、俳句を1句紹介して、締めたいと思います。私、毎年、涼しくなり始めた秋のこの時期に思い出してしまう富士市ゆかりの俳人、上田五千石さんの俳句があるんです。上田五千石さんは、19年前に63歳で亡くなられましたけれども、県立富士高校の卒業生で、富士中央小学校の校歌の作詞者でもあります。その上田五千石さんの若いときの俳句にこのようなものがあります。秋の雲立志伝みな家を捨つ、スツというのは、捨てるという字が当てられています。秋の雲立志伝みな家を捨つ。18歳、進路に迷い、秋の雲を見上げる。郷土の風景、自然、家族、友人、これを本当に愛しているけれども、立志伝で読む偉人はみんな家を捨て、上京し、志をなし遂げている。自分も名残惜しいけれども別れを告げなければいけない。秋の雲という壮大な大自然に比べれば、自分の悩みなんてちっぽけなものだ。よし、やってやるぞ。そんな句だと私は解釈しています。この句は、私の18歳のときの思いとリンクして、ぐっときます。
 家を捨てなければ志をなし遂げられなかった社会、これは変わり始めているのではないでしょうか。上田五千石さんがこの句をつくったのは戦後すぐの時代でしたけれども、その時代になかったものが今はあります。新幹線があり、高速道路があり、インターネットがあり、スマートフォンがあり、テレビ電話もあります。東京との距離、世界との体感距離が短くなってきました。
 私は、高校卒業後、東京で10年近く暮らして、27歳で富士市に戻ってきました。私は、東京での暮らし、約10年、富士市に戻ってきて約10年、その両方を知っています。これは大きな声で言いたいし、富士市にいる全ての高校生に伝えなきゃいけないなというふうに思っているんですけれども、私は富士市の生活のほうが幸せです。毎朝満員電車に乗って心をすり減らしていくような生活ではなくて、けさの私の通勤、目の前に透き通るような青空の秋の空の中に富士山が輝いていました。そんな富士山を見上げるこの富士市の生活の中に、私は幸せを感じています。どれほど幸せを感じるかわかりません。
 富士市から大学がなくなってしまうという現実は、もうこれはしようがないです。これから数年、数十年のうちに大学が新設されるという可能性は低いでしょう。これは認めなければいけません。しかし、かといって、大学進学による人口流出を指をくわえて見ていてはいけないと思います。大学に進学して、そのまま帰ってこない。そのまま人口流出してしまうという現実を、しようがないと思うことから超えなければいけない。これを変えていかなければいけない。Uターン就職して当たり前だという社会に変えていかなければ、富士市は本当の意味では輝かないと思います。この人口流出と戦わなければ、本当の意味で輝ける未来が描けない。ぜひ、この奨学金が実現できるように、市長、そして担当部署の皆様、ぜひ検討してください。どうか、どうか前向きに検討をお願いします。以上、質問を終わります。


富士市議会9月定例会は10月6日まで、ぜひご注目ください!
| 小池よしはる | 富士市議会 | 19:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
離党について
既に報道されているとおり、私、小池義治は所属していた民進党に離党届を提出しました。
今後はさしあたり、「無所属」で活動していきます。

私は来月、40歳になります。
ちょうど今が、人生の再スタートのタイミングだなと感じています。

富士市の明るい未来を築きたい。強い想いをいつも胸に、さらに成長できるように、
新たな気持ちで、地道な努力を積み重ねていきたいと思います。

皆様、今後ともよろしくお願いします。


2017年8月
富士市議会議員 小池義治
| 小池よしはる | 富士市議会 | 00:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
海抜ゼロメートルから富士山の山頂まで、「富士山登山ルート3776」を使って登ってきました
先日、海抜ゼロメートルから標高3776メートルの富士山頂上まで登ってきました。
出発から35時間で頂上までたどり着きました。素晴らしい体験でしたので、ここで紹介します。


(↑76年ぶりに建て替えられた山頂の新しい鳥居の前で)

私は5年程前に村山古道を使って2泊3日かけて海抜ゼロから登っていますが、今回は富士市が提唱している「富士山登山ルート3776」のマップを使ってみました。

・「富士山登山ルート3776」に挑戦!【ルート紹介】 | 富士じかん
http://www.city.fuji.shizuoka.jp/fujijikan/enjoy/kb719c0000002n3y.html


ご注意いただきたいことがあります。以下に私の個人的な体験談を書きますが、これは富士市が推奨している登り方ではありません。富士市の行政は、「富士山登山ルート3776」を3泊4日で登山することを推奨しています。私は、過去に10回以上富士登山をしているし、海抜ゼロからの経験もあるし、何かトラブルがあったら携帯電話で連絡して富士市内に住んでいる家族を呼び出せるという状況もあり、自己責任を認識して準備を整えたうえで、深夜に出発して一気に頂上を目指しました。海抜ゼロからの"一気登山"は危険だしハードであることを十分に認識し、軽い気持ちでは挑戦しないでください。

私は深夜0時に、ふじのくに田子の浦みなと公園にある「はじまりの鐘」をスタートしました。深夜の公園は灯りも少なくてかなり怖いです。ちなみに、「富士山登山ルート3776」では鈴川の富士塚もスタート地点になっています。私は前回村山古道で登った時は、富士塚から登山しました。富士塚スタートの方が、東海道14番目の宿場であった吉原宿の面影を残す吉原商店街を通過するので、市外から挑戦する方にはおすすめしたいです。

スタート地点の「はじまりの鐘」


田子の浦港からの夜景が綺麗です。


はじまりの鐘の近く、公園内の小高い丘の展望台の手前に富士市が設置した「起点」があり、スタンプラリーの用紙やガイドマップ、挑戦計画書などが入っています。ここでスタンプを押します。


スタート時間を深夜0時にした理由は大きく2つ。一つは真夏の真昼間にリュックを背負って市街地のアスファルトの上を長時間歩くのはキツいなと思ったこと。そしてもう一つは(こちらの方が重要)、森林の中の自然歩道を通る「旧料金所ゲート(標高1460m)から富士宮口6合目(標高2490m)」は日没までに登りきらないと遭難しかねずかなり危険ということです。日が昇った午前5時頃に出発することも考えましたが、そうすると自分の脚力では「旧料金所ゲート→富士宮口6合目」の登山中に日が沈んでしまうリスクが高くなってしまいます。そのリスクを少なくするために、深夜に出発してなるべく早めに旧料金所ゲートに着くことを目指しました。

以下、富士市のサイトから、3泊4日を推奨しているルートで紹介します。

■1日目コース


1日目にあたるのは富士市の市街地で、ガイドマップを冷静に辿ったら迷う事なく進めました。



このようなガイドが路上に「富士山登山ルート3776」の道路上にいくつもついています。


私は1日目コースの区間を約3時間で登りました。1日目ゴールのよもぎ湯付近は、灯りも少ないし(というか殆どない)、深夜は静まりかえった閑静な住宅街です。夜間に通過するときは注意が必要です。


市街地を歩くとき問題なのはシューズです。アスファルトの路面ですから当然、スニーカーで十分なんですが、富士山中腹より上で必須となる登山用シューズを、リュックに詰めていくのは結構かさばってしまうので、私は登山用のトレッキングシューズで全行程を登りました。重くて暑いのが難点です。長時間歩くので、靴ずれを起こさないように、ワセリンを足の指に塗りたくっておきました。

1日目コースの最後、絶対に忘れてはならないのが飲食物の買い物です。ガイドマップでは、大淵第一小学校のすぐ北の「ミニストップ富士大渕店」が最後になっていますが、さらに10分ほど進んだところに「セブンイレブン富士市大渕八王子町店」ができていました。それが最後のコンビニで、ここで買いそびれると、ジ・エンド。ここから先は富士山6合目まで売店はありません(表富士グリーンキャンプ場の売店があいている時間なら買えますが、それにしたって随分と先です)。私は、飲料を3リットル買いましたが(その日は猛暑だったこともあり)不足気味になってしまいました。


■2日目コース


2日目コースは、いよいよ山の中に入っていく道になりますが、ずっとアスファルトで舗装された道です。日の出前に歩くと真っ暗すぎたので、私は路上の安全なところに腰をおろして長めの休憩をとり、しばらく夜明けを待ちました。

夜が明けて再出発。富士山頂は、まだまだ遠くに見えます。




さきほどコンビニはもう無いと書きましたが、国道469号を横切る前までは自動販売機はいくつかあります。
↓このDyDoの自販機が最後で国道469号超えたらありません。


このコースのひとつの大きな分岐点が、国道469号(標高約600m)です。

私は、富士山を大きく3つのエリアに分けて考えています。海からおおよそ国道469号までは「人が住むエリア」で、森林限界(およそ登山道の入口)より上は「神が住むエリア」、そして国道469号から森林限界までは俗と聖が交差する「中間エリア」という認識です。自然公園法や文化財保護法で、国道469号より北側での開発は厳しく制限されていて、ここから急に景色が変わります。どっからが富士山?という問いに唯一の回答はありませんが、海から登ってくると「だいたい国道469号より上が富士山」という感触が分かります。

さて、国道469号を超えてからの道なんですが、ここから2時間ほど標高1000mあたりまでは、「実につまらない道」が続きます。ひたすら退屈です。景色に変化がなくて、ずっとヒノキの植林地が続いています。戦後の数十年の間に、よくもこんなにヒノキを植えたなーと感心しますが、動植物の多様性は乏しく、暗くて地味な道です。

ずっとこんな道


富士山はまだ遠い…


路面にガイドが付いているので迷わず行けます。


そんな道が一変するのが、この中継点のベンチのところです。よくこの場所に休憩所を作ってくれたと、富士市の行政を心から褒め称えたい気持ちになりました。


ここから「ふじ山夢ロード」(広域基幹林道富士山麓線)に出るのですが、この中継点が重要なターニングポイントで、ヒノキの植林地から広葉樹を含む混交林へ、暗い森から明るい森へ、単調な景色から多様な景色へ、鮮やかに転換します。

鳥がさえずり、蝶々が飛び、気持ちも晴れてきます。


しかし富士山はまだ遠い。


少し進むと天照教社のところに着きます。


天照教社の近くに村山古道に入れる脇道があります。村山古道の方が近道だし、富士山の野生の森に包まれるような本当に素晴らしい体験ができるんですが…。


道路でない国有林を勝手に通ってはいけない等の理由だと思いますが、「富士山登山ルート3776」では村山古道が示されていません。ルート3776では、アスファルトで整備された林道を進んで大回りすることになります。私は、村山古道で何度か登っているので行けなくもなかったのですが、今回はおとなしくルート3776のとおりに、アスファルトの林道を進みました(村山古道は、事前知識がないと遭難する可能性もあるので、地図や関連書籍を手に入れてから登ってください。)
いつの日か、大手を振って村山古道が通れるようになると良いなと思っています。

そして、ひたすら歩いて表富士グリーンキャンプ場(標高1100m)にたどりつきます。着いたのは午前9時過ぎでした。海抜ゼロをスタートして約9時間、2日目コースだけで約6時間かかりました(長い休憩を含む)。


表富士グリーンキャンプ場は、富士急グループの民間の施設で、今回は宿泊しないので申し訳なかったのですが、売店とトイレを貸して頂きました。

・表富士グリーンキャンプ場
https://www.pica-resort.jp/omotefuji/


■3日目コース


3日目コースは、前半・後半まったく違う2つの道です。旧料金所ゲート(標高1460m)までは、一本道が5キロ続きます。自動車や大型バスが、かなりのスピードを出しているし歩道部分が狭いので、交通事故には気を付けなければいけません。

このあたりは一面にコケが蒸していて、緑一色の森です。


旧料金所ゲート


旧料金所ゲートから富士宮口6合目までは、今までと全く違う自然歩道です。私は、この道を少し甘くみていて大変でした。ガイドマップには平均登山時間として3時間20分と書かれていますが、3時間20分で登れるのは体がフレッシュな場合。すでに海から12時間も歩き続け足に疲労がたまっていた上に、持っていった飲料も不足気味で軽く脱水症状ぽくなってしまい、ここだけで5時間半かかってしまいました。「旧料金所ゲート(標高1460m)から富士宮口6合目(標高2490m)」は、「富士宮口6合目から頂上(標高3776m)」と同じくらいの険しさがあると認識していくべきでした。



森の中を進みますが、登り始めから3時間以上、見渡す限り誰ともすれ違わず完全に孤独の中を歩きました。ビビってしまい写真を撮り損ねましたが、大きなシカがものすごいスピードで何度か通り過ぎていきました。シカがかじったのか、樹皮がない木も多いです。


木に結んであるリボンや、地面に打ち付けてある目印を見つけながら森の中を進みます。一帯は倒木にも岩にも、あらゆるところにコケが蒸しています。小さな折りたたみチェアを持っていくべきだったかなと後悔しました。防水のズボンを履いていましたが、それでも倒木などに直接座って休憩するとベタベタしたもの(何?)がまとわりついたりして不快でした。あと、ハエかアブかブヨか分かりませんが、刺されなかったけど小さな虫がものすごくいて、歩行中ずっと付きまとわれているのも不快でした。防虫対策も必要です。





この標高差1000メートルの植生の変化は美しく見事です。植物の垂直分布のお手本を観察することができます。広葉樹の森から、背丈の低いマツ類が多くなり、やがて宝永火口の火山荒原にたどりつきます。

最後の宝永火口の急坂は砂礫で足が滑りますが、疲労で踏ん張れない…。ホント大変でした。


事前に予約していた、富士宮口6合目の宝永山荘に着いたのは17時になっていました(15時には着けると思っていたのに甘かったです…)。宿泊の予約はしていましたが(もちろん宿泊料金を払い)少し仮眠して装備を整え再スタートして24時間以内に山頂到着を目指したい気持ちもありました。しかし、想像以上の筋肉疲労で動く気力を失ってしまい、ゆっくり一泊することにしました。(宝永山荘には生ビールもあったし!)
やはり日頃から足腰を鍛えていないと、24時間以内に登頂するのは難しいです(来年、再挑戦したいと思います)






■4日目コース


4日目は、いわゆる普通の富士登山です。この日は日曜日で山頂付近の御来光渋滞にはまってしまうことが予想されたのでそれを避けて、朝6時頃にスタート。(筋肉痛がひどかったので…)ゆっくり5時間かけてのぼり、午前11時に山頂に着きました。スタートから35時間。日本一高い山に、海から登ったという達成感に包まれました。



日程の都合と疲労もあって海まで下山することは諦めて、5合目まで下り、そこからバスで帰りました。いつか海抜ゼロメートルから富士山の頂上に行って「海まで戻ってくるまで」を達成したいなと思います。

スタンプラリーも全4ヶ所でスタンプを押せました。


富士市役所に持っていったら、フィニッシャーバッチをもらえました。


--
この「富士山登山ルート3776」、ぜひ多くの人に体験して欲しいと心から思います。

富士登山をする人は全国からたくさん来ますが、99%の人が5合目から登山します。5合目というのは、森林限界の境目なので、そこから登っても草木の生えていない岩と砂礫の道をひたすら歩くだけの体験になってしまいます。海抜ゼロメートルから登ると、俗世界からだんだん神々の聖なる場所に近づいている感覚を体験できるし、植生の変化を楽しむこともできます。富士修験の行者や信者たちは、富士登拝に「擬死再生」(いったん死んで生まれ変わる感覚)を求めたとも言われていますが、それも少しわかる気がしました。「富士山登山ルート3776」は、世界第一級のExperience(体験)だと思いました。

「富士山登山ルート3776」がもっと安全に登れるように、私も富士市議会の中で様々な提案をしてきたいと思っています。
| 小池よしはる | 富士山 | 02:25 | comments(1) | trackbacks(0) |
富士市議会6月定例会、私の一般質問は6月29日(木)10時から
知事選と県議補選で大忙しの毎日でしたが、頭を切り替えます。
富士市議会6月定例会の後半戦の一般質問がはじまっています。私も初当選以来25回連続25回目の一般質問の発言通告をしています。

先週金曜日に小長井市長が2期目の出馬を表明しましたが、これまでの1期4年間を検証することは、私の議員としての重要な務めだと思っているので、しっかり取り上げていきます。

今回は、下記の発言通告書のとおりですが、1項目目は政策の提案、2項目目のシティプロモーションのうち1つめに青春大賞事業を、2つめにスミドキU-40を取り上げます。

青春大賞事業は、小長井市長が理念として掲げる「生涯青春都市」に基づいて行われている事業で、1年間の個人的な目標を書いて市役所に提出するとリストバンドをもらえて…というような企画でこれまで2年間続けているんですが、私ははっきり言ってこれは企画としては失敗しているではないかと感じています。今後も続ける必要があるのか、そのところはキチンと問い質したいと思います。。

スミドキU-40は、年間7800万円の公費をかけて行われていますが、私はこれまで何度も議会で疑問を呈してきました。今回はそもそもの「お金を払って来てもらう」という考え方自体が、シティプロモーションのコンセプトと合っていないのではないか、という視点で取り上げたいと思います。







皆様、ぜひ傍聴に来てください。

・富士市議会会期予定
http://www.city.fuji.shizuoka.jp/shisei/c0402/fmervo0000002ko0.html
| 小池よしはる | 富士市議会 | 21:21 | comments(0) | trackbacks(0) |
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<< December 2017 >>
コメントありがとうございます
  • 海抜ゼロメートルから富士山の山頂まで、「富士山登山ルート3776」を使って登ってきました
    みゅう (08/02)
  • 静岡県は全国で2番目か3番目に雪が降らない
    名無し (06/02)
  • 私の一般質問は6月24日(金)の午後の2番目
    mochiduki kazunaga (05/04)
  • 私がそれでも富士市に住み続ける、その魅力を6つにまとめて語ります!毎日、富士山が見られるよ。
    まさみ (04/12)
  • 東海パルプ、明治製紙を子会社化
    昔人 (04/09)
  • 3月8日の午後、一般質問します
    猫舌 (03/21)
  • 「コンパクトシティ政策に異議あり!」 12月7日に一般質問します。
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    小池よしはる (01/26)
小池よしはる(小池義治)

富士市議会議員(2期目)
会派・民主連合

1977年9月22日生まれ(40歳)
富士市青葉町(富士北地区=富士中央小学区)在住

・2011年4月 富士市議選
3072票をいただき初当選
(44人立候補中 5位)

・2015年4月 富士市議選
3555票をいただき2回目の当選
(39人立候補中 1位)

2人の子どもを子育て中

吉原小学校 → 吉原第一中学校 → 富士高校 → 早稲田大学商学部(中退)

NPO法人富士山検定協会 代表理事
元・富士市民活動センター センター長

ご連絡は、
fujiblog(あっとまーく)gmail.comまで。

facebookは、こちら。


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