フジブログ!!

富士市議会議員・小池よしはるのブログ
10月10日(水)午後1時45分過ぎころから一般質問します。
富士市議会は、9月定例会の会期中です。

一般質問には22人の議員が通告していて、私も初当選から30回連続、30回目の節目となる一般質問をします。
私の登壇日は、10月10日(水)の午後の2番目なので、1時45分過ぎころから(前の議員の時間により前後します)の60分間です。22人の発言通告内容は、こちらからPDFで読めます。

私は今回、3項目を取り上げていますが、共通して「いま中核市移行を進めるべきか(→進めるべきではないでしょ!)」ということを掘り下げていきたいと思っています。






↓中核市移行の今後のスケジュール(最短の場合)です。


選挙などで「民意」を聞かないまま、市民の税金を毎年ずーっと何億円も使い続け、市の職員を一気に50人も増やす決定が、4ヶ月後にもされてしまうかもしれません。

これで良いのでしょうか、富士市の「民主主義」は…。ということを、問いただしていきます。






「市民の皆様との議論・検討」って??



富士市役所の10階で簡単に傍聴できますので、ご都合つきましたらぜひ10月10日にお越しください。

#nextFUJI
| 小池よしはる | 富士市議会 | 21:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
中核市移行その前に…、富士市の現状は良いのか悪いのかという大問題
あらゆる会社や組織の一般論として、業績がいつも順調なら良いけれど、業績が悪い時も当然あります。そうした時に「業績が悪い」という現実を見つめて、どうしたら改善できるか力を合わせて考えれば、次の展開がひらけてくると思います。

最悪なのは、業績が悪いのにそれを認めずに、「業績が良い」と誤魔化すことです。誤魔化しを繰り返し、いつか破たんするというパターンは、不正会計で話題になった大企業や、先の大戦のおける日本政府や軍部など、古今東西、事例に事欠きません。

富士市の現状は…。

8月25日に行われた中核市移行検討講演会での小長井市長のある発言に、私はとても大きな危機感を持ったので、ここでとりあげます。パネルディスカッションで、大学生のパネリストが「東京の大学にいった学生は、富士で就職しようとする人が少なくて…」という内容の発言をし、それに対して市長が、それは課題であると認めつつも、「富士市の若い世代の人口は3年前の人口予測の高位推計を上回って推移している」と発言、各種政策はうまくいきつつあり、人口減少は穏やかになってきているとの認識を示しました。



この発言はウソではないのですが、この話の流れでこれを言うことは、まったく適切でないし、富士市の進む道を誤らせる危うい発言だと思いました。

少し長くなりますが、説明します。


普通の会社で、「業績」といったら利益であったり売上で示されますが、行政の場合、それをお金で示せません(歳入という指標は、税制改正などの様々な要素で変動が激しすぎますし…)。そこで、富士市の総合計画で指標として使っているのが「人口」です。富士市の場合は「若い世代の人口」の確保を最上位目標としています。私は、この目標設定もどうかと思ってますが、まぁ決まったことなので…

ここでは若い世代というのを「15歳から39歳」と定義しています。(以下、「若い世代」と書いたら15歳から39歳のこととです)




具体的に見ていきます。
2015(平成27)年4月1日時点の若い世代の人口が↓こちらです。

2015年 実績:69,685人

その時に予測した3年後、つまり今年、2018(平成30)年4月1日の若い世代の人口予測は、2パターンありました。(中位推計は高位推計と同じなので省略)


2018年 高位推計 65,790人 (←人口流出が穏やかになっていく)
2018年 低位推計 65,607人 (←近年特に人口流出が酷かった2014年レベルの人口流出が続く)

若い世代の人口が減っていくのは仕方がないけど、このうち「高位推計レベル」の人口以上になることを目標としよう、と決めました。つまり…


若い世代の人口が高位推計より上 → 政策がうまくいってる
若い世代の人口が高位推計と低位推計の間 → まぁ普通
若い世代の人口が低位推計より下 → 政策が失敗している


さて、実際にことし、2018年4月1日時点の若い世代の人口は何人だったか。

2018年 実績:65,874人

3年間で実に3811人も減っていますが、それでも3年前に予測した、2018年の高位推計「65,790人」を84人上回っていることになります。小長井市長が中核市移行検討講演会で言っていたのは、このことです。これをもって、「富士市のシティプロモーションや移住定住施策などの都市活力再生戦略が割とうまくいっている」としていますが、それで良いのか…。

この数字には考慮しなくてはいけない重要なポイントがあります。前回の富士市議会一般質問で私がとりあげましたが、この3年間で富士市内の一部企業では、ベトナム人を中心に技能実習生を多く受け入れていて、富士市内の外国人はこの3年で1000人近く増えています。その中には若者も多く、それはこの「若い世代」の数字の中に含まれているんです。日本人と外国人に分けて示すと次のとおりです。

2015年 実績:69,685人 (=日本人:67,537人 + 外国人:2,148人)
2018年 実績:65,874人 (=日本人:63,224人 + 外国人:2,650人)

この3年間で、富士市の若い世代は、日本人は4313人減り、外国人が502人増えています。


つまり、若い世代の人口が高位推計よりも上回ったたった一つの理由とは、若い外国人が502人増えた影響で、その影響を取り除いた場合(=外国人人口が3年前と一定だった場合)、低位推計をも235人下回ります。ここからは、「富士市のシティプロモーションや移住定住施策などの都市活力再生戦略が失敗している」という、さっきと真逆のことが言えます。現状は過去最悪レベルのとんでもない人口流出の最中にあります


大事なことなので赤字フォントで書きますが、2018年の若い世代の人口は高位推計を84人上回ったけど、外国人増加の要因を取り除くと低位推計を235人も下回っているということです。


市長は前者だけに言及し、私は後者をみて危機感をもっています。

外国人も、もちろん同じく富士市民ですので人口統計に含めて当然ですが、富士市の活性化策を集めた「都市活力再生戦略」には、外国人を増やそうなんてことは一言も書いていないし、都市活力再生戦略がうまくいっているかどうかの指標として使うのはおかしいと思います。ましてや、「大学生が富士にUターンしない」という話を受けてのコメントとして、行政のトップが前者のみ話すのは、Uターン施策が効果をあげているかのような間違った現状認識を市民に広げてしまいます。

最近の富士市で急増している外国人は、ベトナムなど東南アジアからの技能実習生で、最長で3年間の在留資格しかないので、富士市に来ても3年経ったら帰国しなければいけません。基本的に永住できない制度の利用ですし、もしも今後、リーマン・ショック級の不況がきたら、一気に引き上げてしまうことになるでしょう。(外国人施策については、別の記事で改めて書きます)

「若い世代の人口」は、富士市の都市活力再生戦略の最上位目標としていますから、普通の企業でいったら「利益」みたいなものです。それほど大事な指標なんです。いまの富士市は「実質的に赤字なのに社長が黒字と言い張っている会社」かのようです

このような市政の現状で、中核市に移行するといって、事務作業を増やすことに年間で数億円、向こう10年間で数十億のお金を使っている場合でしょうか? 今後は、新環境クリーンセンター(ごみの焼却炉)の建設が続き、富士市立中央病院(1984年竣工)、富士市庁舎(1970年竣工)も建て替えなければいけない時期を迎えます。市債残高も過去最高のレベルです

私は、足元を見つめなおすべき時期だと思います。中核市移行を検討する前に、やらなくてはいけないことが沢山あります。富士市ヤバいです。ヤバいという認識が、市役所内で共有できていないことが本当にヤバいと思います。


↑この表は、県内35市町の1年間の人口増減を表しています。

静岡県内で、特に人口流出が多いのが、中核市よりもさらに権限が大きい「政令市」の静岡市や浜松市です。

一方で、人口が増えていたりほぼ維持できているのが、特例市(=いまの富士市)よりも権限が小さい「一般市」の掛川市や袋井市や藤枝市や熱海市、一般市よりもさらに権限が小さい「町」である長泉町や清水町です。

まちづくりの成否に、中核市によって移る権限は関係ありません。市民の幸福度にも関係ないでしょう。
なぜ数十億円も使って中核市になりたいのか…。ちゃんとした理由付けがない限り、私は議員として中核市移行に反対するつもりです。(前の記事も併せて読んでください

これから市の職員が富士市内26カ所のまちづくりセンターを回って中核市移行について説明するそうです。都合の良い行政からの情報を鵜呑みにしないように気を付けてください。

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| 小池よしはる | 富士市議会 | 10:36 | comments(3) | trackbacks(0) |
富士市の中核市移行、私は(現時点では)反対です
最近、中核市移行について聞かれることが多いので、現時点での意見を書いておくと、私はこれに反対です。

↓中核市について、ことし7月5日号の広報ふじです。




…分かります?

2段目の「中核市になると、どう変わるの?」という部分、市民の暮らしが実際にどう変わるのか、誰がどういう風にハッピーになるのか、私には分からないです。

中核市に移行すると、いま県がやっている事務のいくつかが市に移譲され、保健所を設置したり、いまより余計に市の職員が必要となります。その経費は年間で6億円とも8億円とも言われていますが、交付税の不交付団体の富士市は、その分のお金のすべてを国や県からもらえるわけではありません。富士市の予算から出費する部分が多いのです。


権限が増えることによって、具体的に市民にメリットがあれば良いのですが、それは未だに「よくわからない」んです。
さらに、中核市移行を「手段」としてその先に、夢が広がるような富士市の未来のビジョンがあるべきですが、小長井市長はそれを示せていません。


市長は、まずは「中核市に移行したい」と表明することで、県との交渉に入り具体的にいくらかかるのか等を明らかにして(市長や議会が)最終判断することも考えているようですが、私は「表明する」必要もないと思っています。 中核市に移行したり断念したりする全国の他市の事例を研究すれば、大まかな様子は見えてきているし、不交付団体の富士市にとって、持ち出す必要がある経費が多少なりともあることは既に明らかです。半年以上前からこの議論がはじまっていますが、いまだに、市民が具体的にハッピーになる事例の1つや2つさえ、さらには移行後の夢のあるビジョンさえ、全く示されていない以上、県と交渉しても無駄だと感じています。

以前にも書きましたが、私は目指すべきは「コンパクトな市役所」だと思ってます。中核市移行は逆です。仕事を増やし、職員を増やし、市役所を大きくする方向性です。


事務作業が増えることに使う予算があるなら、もっとオリジナルな、もっと夢のある、もっと市民に直接メリットがある政策が実行できると思っています。

市議会議員の重要な仕事は、予算内容をチェックし決定することで、「一円たりとも無駄な出費を許さない」という気持ちでいます。
都市の地位だとか、メンツだとか、ブランドとか、そんなものの為には、公費を使うわけにはいきません。

普通の富士市民にとってワケがわからないような予算の使い方は「断固として認めない」、その覚悟で今後の中核市移行の議論に加わっていきたいと思っています。

また進展があったら報告したいと思います。ご注目ください。

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| 小池よしはる | 富士市議会 | 16:58 | comments(6) | trackbacks(0) |
富士市の小中学校にエアコンを!
猛暑日が続いています。危険なほどの暑さです。
17日には豊田市で小学1年の児童が熱中症で亡くなるという痛ましい事故がありました。ニュースでも学校での熱中症対策や教室へのエアコン設置について取り上げられていますが、エアコン設置については、私はことし3月の富士市議会一般質問で要望したのでそのことを報告したいと思います。

この一般質問のあと、「ぜひ設置を進めて欲しい」という応援する意見を頂きましたが、一方で「エアコンなんて贅沢」「予算の無駄使い」「子どもがひ弱に育つ」という反対意見も寄せられました。私の周囲では女性に聞くとだいたい賛成(設置すべき)、男性は賛否が半々くらいといった感じでしょうか。


下記のグラフの青い線を見てください。全国の小中学校の普通教室の設置状況です。もう全国では、約半数の教室にエアコンは設置されています。出典は文部科学省の「公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況の結果について」という発表です。


平成10年=1998年の時点では「3.7%」、平成22年=2010年の時点でも「16.0%」と設置する学校はレアでしたが、その後、急に設置率があがり、昨年の4月時点で「49.6%」まで達しています。この割合の分母は、日本の全ての普通教室ですが、この中には北海道・東北や、長野県の標高が高い地域の学校など、夏でも涼しくて、冬のストーブさえあればエアコンが要らないところも含まれています。なので、実質的にはすでに半数を超えているといえます。

地域別の割合を見てみますと、静岡県は、特に遅れていることが分かります。

東京・神奈川では「エアコン付いてて当たり前」、静岡県は「エアコン無くて当たり前」です。愛知県も低い割合です。

最近の動向ですが、愛知県豊田市では、中学校で2019年度、小学校は20,21年度にエアコンの設置を終える予定でしたが、熱中症死亡事故を受けて、前倒しして準備に入るそうです。(朝日新聞記事|小1の熱中症死、豊田市が小学校のエアコン設置前倒しへ

浜松市では、2020年までに全普通教室にエアコンを設置する計画をすでに発表しています。(浜松市|小中学校普通教室へのエアコン設置について

南伊豆町では、すでに設置がされて使い始めたというニュースがありました。(毎日新聞記事|「涼しくて勉強進む」 町長ら、エアコン新設で視察) ちなみに、南伊豆町は、財政力指数が0.3程度、財源の7割が交付税という町ですが、富士市は財政力指数約1.0で交付税の不交付団体。富士市は貧しい自治体ではないのですが…。

昨年4月の時点で、普通教室にまだエアコンを設置していなかった約半数の自治体でも、すでに多くが計画を作り設置に向けて動き出しています。富士市は、まだ計画すらもなく、これから必要かどうか調査やアンケートを始めようかどうかという段階です。

地球温暖化の影響か分かりませんが、夏の気温はあがってきています。さきほどネットを見ていたら、『「昔はエアコンがなくても大丈夫だったのは今より気温が低かったから」は本当か 日本気象協会に聞いた - ねとらぼ』という記事を見つけました。日本気象協会によると「昔に比べて熱中症になるリスクはあがってる」とのことです。

私は、児童・生徒の健康のためにも富士市の小中学校に、速やかにエアコンを設置すべきで、政策としての優先度をあげて予算をつけるべきだと思っています。いま富士市でどのような議論になっているのか、3月8日の一般質問議事録を転載します。

平成30年2月定例会−03月08日
小池義治:
 本市の小中学校においては、音楽室や保健室などの特別教室へのエアコンの設置は進むものの普通教室へは設置がされていない現状にあります。授業時間数の確保等の理由から小中学校の夏休み日数は短縮されており、8月下旬の酷暑の中でも授業が行われていることを考慮すれば、児童生徒の体調管理のためにもエアコン設置は必要と考えます。
 文部科学省の調査によると、平成29年4月1日現在の全国の公立小中学校の全普通教室33万8776室のうち、空調冷房設備を設置している室数は19万3003室、設置率は49.6%であり、32.8%であった平成26年度調査及び16.0%であった平成22年度調査から急増しています。普通教室の空調設置率は地域ごとの格差が大きく、上位では東京都が99.9%、香川県が97.7%、福井県が86.5%、近隣県では神奈川県が79%、山梨県が65.6%となっていますが、静岡県は7.9%にとどまっていて、都道府県別では下位から9番目、静岡県より下は北海道や東北各県、長野県など夏でも涼しい地域ですから事実上の最下位グループという状態です。夏場でも冷房が要らない北日本や標高が高い地域などを除けば、既に全国の過半数の普通教室にエアコンは設置されており、静岡県及び本市での設置率の低さは際立っています。
 以下質問します。
 1つ目、本市における児童生徒の暑さ寒さ対策はどのようにされているでしょうか。
 2つ目、将来的な普通教室へのエアコン設置についてどのように考えているでしょうか。
 3つ目、外気温度に比べて夏と冬の温度変化が小さい地下水の性質を空調等の省エネに生かす地下水熱ヒートポンプの技術が実用化されており、静岡県くらし・環境部が平成27年3月に作成した富士山周辺地域における地下水熱利用の手引きによると、豊富な湧水に恵まれた本市は地下水熱利用の適地として挙げられています。小中学校の校舎内の空調に地下水熱交換システムが利用可能か調査をしてはどうでしょうか。

山田幸男教育長:
小中学校の普通教室へのエアコン設置についてのうち、本市における児童生徒の暑さ寒さ対策についてどのようにされているかについてでありますが、本市における暑さ対策といたしましては、ほとんどの学校の普通教室に扇風機が設置されており、寒さ対策といたしましては、北部の一部の学校においてファンヒーター等の暖房器具を活用し、温度管理を行っている状況にあります。
 次に、将来的な普通教室へのエアコン設置について考えているかについてでありますが、議員御指摘のとおり、県における普通教室へのエアコン設置率は、全国平均と比較すると大きく下回り、本市におきましても、保健室や職員室等の管理諸室、パソコン室、一部の特別支援学級への整備にとどまっております。近年では、県内の幾つかの市におきまして、普通教室へのエアコン設置に向けた計画があることは把握しており、本市におきましても、児童生徒に対する学習環境の改善は課題であると感じております。
 しかしながら、富士市公共施設再編計画において、校舎等の公共施設の耐用年数は65年とする方針が示されていることから、エアコンの設置のような多額の費用が必要となる設備投資を行う場合には、校舎の残りの耐用年数を考慮する等、慎重に検討する必要があります。このようなことから普通教室へのエアコン設置につきましては、今後、県内他市の動向を注視するとともに、教室内の学習環境調査を実施する等、研究してまいります。
 次に、県が作成した富士山周辺地域における地下水熱利用の手引きにより、本市は地下水熱利用の適地として挙げられていることから、小中学校校舎の空調として、地下水熱交換システムが利用可能か調査してはどうかについてでありますが、本市は地下水が豊富に利用できる地域であることから、現在、10校の学校において井戸が設置されており、飲料水やプール等に活用しているところです。それ以外の地下水の活用方法としては、議員御質問の地下水の温度が外気温度に比べて安定しているという特徴を利用した熱交換システムを導入することにより、通常の空調設備と比較してエネルギー消費量を大幅に抑えることができると考えられます。そこで、空調設備の導入を検討するに当たり、熱源として通常想定される電気やガスのほかに地下水の選択肢があるのか、費用対効果も鑑み、調査研究をしてまいります。以上でございます。

小池義治:
この間、小学校3年生の娘に、今度、議会で教室にエアコンを入れてほしいという提案をするよというふうに言いましたところ、パパ、頑張ってと初めて言われましたので、富士市の小中学生約2万人いますけれども、2万人の思いを届けるために張り切って質問したいと思います。
 私は議員をさせていただいて7年目になるんですけれども、いまだにわからないことがあります。それは、豊かな自治体って何だろう、貧しい自治体って何だろうということです。富士市は、昔から産業振興に力を入れ、それなりの税収があり、財政力指数が約1.0、旧富士市分に関しては地方交付税の不交付団体です。しかし、全国には財源を交付税に頼っている自治体がたくさんあります。
 先ほど、私は1回目の質問の中で、香川県や福井県では既にほとんどの普通教室にエアコンがついている、そして、お隣の山梨県でも65%を超えているというお話をしましたが、都道府県ごとの財政力指数でいいますと、香川県が0.48、福井県が0.39、山梨県は0.40です。8月下旬の暑い日、香川県や福井県の子どもがエアコンのきいた部屋で快適に集中して授業を受けている。その同じ日の同じ時刻に富士市の子どもは汗をかきながら、風が強ければあけた窓から運動場の砂ぼこりや、時にはPM2.5や光化学スモッグが吹き込む教室で、ぼおっとした頭を抱えながら授業を聞いています。きのうの萩野議員の質問の中で、子どもの熱中症リスクということについては御認識いただけたと思いますし、思いがけず、萩野議員からエアコンの必要性にまで言及いただきましたので、ここでは繰り返しませんけれども、子どもの健康というのは最優先にしなければいけないことだと思います。この自治体間の大きなエアコン格差、富士市は一体豊かなまちなのか、貧しいまちなのか、なぜこういう現状になっているのか少し考えてみたいと思います。
 先ほど答弁の中には幾らかかるかという金額の提示がなかったんですけれども、そもそも富士市の全普通教室にエアコンを入れるのに総額で大体幾らかかるでしょうか。

教育次長:
 設置実績のある自治体にちょっと確認をさせていただきましたところ、1教室当たり、予算ベースですけれども、260万円くらいの予算が必要かなというお話がございました。これを小学校の普通教室でいいますと、500室ございますので約13億円、また、中学校の普通教室が249室ございますので約6億4000万円の試算ということになると思います。以上です。

小池義治:
 その金額というのは、つける金額だと思いますけれども、これは国庫補助メニューとして学校施設環境改善交付金というのもあると思います。これは国庫補助が3分の1出ると思います。ほかにも何か利用できるかもしれません。市の持ち出し分として、小中学校合わせた金額として大体幾らでしょうか。

教育次長:
 国の補助金のメニューにつきましては、議員御指摘のとおりです。以前、井出議員からも屋内運動場にもエアコン設置の御提案をいただいたんですが、メニューにはございますけれども、なかなか補助金がつかない、採択されないというような現状があるということでございますので、その部分は、今後期待できるかどうかはまだわかりませんが、そんな現状にあるということでございます。

小池義治:  はっきりとお答えいただけませんでしたけれども、大体10数億円あればエアコンがつくということかと思います。この10数億円というのは大きな金額ですけれども、当然これは数年間の債務負担行為ということで分割になるわけですし、分割にしなくてもリース方式というのがあります。先ほどの答弁の中では、校舎の建てかえというのがネックということでしたけれども、それまでの期間、リースという方法は多くの自治体でとられています。年間八百数十億円の本市の一般会計、また、年間80億円の教育費の中で、これを数年に分ければ無理な数字ではないと思います。大きな数字ではあるけれども、決して不可能な数字ではないと思います。既に過半数の自治体でできているわけですから、富士市にできない特別な理由があるとは思えません。エアコンの設置の優先度がほかの事業に比べてどうなのかなというところだと思います。最初の答弁は教育長に答えていただきましたけれども、予算全体に責任を持つのは市長ですので、これは市長にお聞きしたいなと思います。
 もう少し私から話を続けます。小中学校へのエアコン設置というのは、首長の教育観だとか、考え方に左右されている事例が幾つか見られます。例えば、埼玉県所沢市、人口34万人の市ですけれども、所沢市の藤本正人市長は、大震災を経験し、私たちは便利さや快適さから転換すべきだとして、学校にはエアコンを設置しないことを表明しました。その後、住民投票もありまして、自衛隊基地の近くで騒音で窓があけられない中学校の一部に設置するなどはしたということです。私も周囲の人にこのエアコンの話を話してみて、要らないよという人も結構います。子どもがひ弱に育つだとか、あるいは子どもには暑さ寒さも経験させるべきじゃないか、そういう人も割と多くいました。これは市民の間でも意見が分かれるところかもしれません。
 そこで、市長にお聞きしたいんですけれども、エアコン設置について、このエアコン設置という政策の優先度としてどう考えているのかということについてお聞かせいただきたいと思います。

小長井義正市長:
 今回、御提案をいただいておりますので実態調査ということです。実際どの程度気温が上がっていくのかということも踏まえまして、当然子どもたちの健康を第一として考えなきゃなりませんので、まず、その調査をということでお答えさせていただきました。山梨県周辺の自治体または首都圏――首都圏はとにかく、例えばビルとか、何というんでしょうか、室外機等のさまざまな、交通とか、いろんなもろもろの環境がある中で、非常に昼の気温が高くなっていくということは指摘をされているわけでございますけれども、静岡県がなぜこれだけ設置率が低いかということは、県内でも非常に気温が上がるところもありますけれども、富士山南麓に位置するこの富士市は比較的、夏の気温も極端に上がらずに、ほかと比べれば環境は悪いという状況ではないんではないかなと、そういうことがあって現在のこの数字になっていると思うんです。しかし、そうはいいましても近年の異常気象、またはどんどん気温が上がっていく状況を鑑みますと、我々が育っていたころとは当然違うであろうという認識を持たなきゃなりませんので、今後その実態を把握した中で、整備をしていくという考え方になろうかなというふうに思っております。
 もちろん、先ほど教育長が答弁いたしましたように、校舎の建てかえ時期であるだとか、65年もたせるというファシリティマネジメントの考え方のある中で、どういったタイミングに整備をしていくのか、さまざまな課題があろうかと思いますので、それらを十分精査した上で取り組んでいくことになろうかと思います。以上です。

小池義治:
 静岡県は過ごしやすいと言いますけれども、夏は暑いですよ。それで、これから調査して、研究してなんて言っていると、これはそのまま数年たつと思います。このままでいくと、全国のエアコン導入のびりグループになります。ほかの自治体がやっているからというような説明の仕方は私は余り好きではないんですけれども、実際問題として、私たちは都市間競争を闘って、人や企業に選ばれる富士市にしよう、そして、特に若い世代の人口をふやそうというふうにしているんですよね。教室にエアコンがあるかないかという、こんなにわかりやすいことはないです。子どもたちにも保護者にもわかりやすいところで出おくれていたら、教育にお金をかけないまち、教育に不熱心なまちというレッテルを張られることになります。これは必要かどうかの議論というのはもうする時期ではなくて、過半数の自治体で入っているんですから、これはいつ入れるかという問題だなというふうに思います。10数億円というのは、10年間で考えれば年間1億数千万円です。これが私たち富士市にとってどうしても捻出できない金額でしょうか。
 例えば福岡市は敬老祝い金を100歳以外全廃しましたけれども、全教室にエアコンがあります。神戸市は、昨年、一気に敬老祝い金を全廃しましたが全教室にエアコンがあります。富士市は、敬老事業に平成30年度は1億1275万円計上しています。政策の優先度として、若い人が移りやすいまちはどういうまちか、富士市が最上位目標としているのは何なのか、それをもう1度考えれば、予算の組み方をちょっと考え直すべきじゃないのかと私は思います。ぜひ、これは考えを改めていただき、しっかりと研究していただきたいと思います。やっぱり、若い人たちは子どもファーストのまちに住んで、子どもを育てたいと思いますよ。まずは早期に計画を立てていただきたいと思います。  3番目に聞いた地下水熱の話です。これは費用対効果も考えながら検討するという回答でしたので、よかったなというふうに思います。今の今までといいますか、恐らくこれから数年先までエアコンはつかないわけですから、これは逆によかったと思えるような後発のメリットを生かして、最新式の省エネエアコンを入れるのはもちろんのこと、地下水が豊富なまちのメリットを生かした、そういった省エネ設計のものにできないかと思います。
 先ほど述べました富士山周辺地域における地下水熱利用の手引は、県が発行した25ページほどのものですけれども、これはかなり読み応えがあるもので、地下水熱の温度など、この地域のことが詳細に調査してあります。ここには既に導入した具体的な事例も載っていまして、その中の1つが市内の五條製紙株式会社でした。五條製紙では、自噴井戸に熱交換器を設置して、エアコンに使って省エネが達成できているということでした。五條製紙は原田小学校に近い場所にあったように思うんですけれども、原田小学校も井戸を持っていて専用水道をプールに使っています。同じような立地ですから条件も似ていると思います。これはぜひ利用できるんじゃないのか、そんなふうに感じました。同じように専用水道を持っている小中学校、先ほど答弁で10校あると言いました。伝法小学校や吉永第一小学校、吉原第一中学校、富士中学校など専用の井戸を持っています。こうしたところは導入しやすいんじゃないか、そのように感じます。小学校1年生の教室、夏になって初めてエアコンをつけたら涼しい風が出てきて、先生は生徒にこんなふうに話します。この風は富士山に降った雪が解けて、地下水になって湧き出ているその冷たさを利用しているんですよ。それを聞いて、子どもたちは富士山の恵みに感謝する。そんなことになったらすばらしいなと思います。ぜひ調査してほしいと思います。エアコン設置については、これからも絶対につくように継続的に取り上げたいと思いますので、ぜひ前向きに御検討をお願いします。
| 小池よしはる | 富士市議会 | 12:19 | comments(11) | trackbacks(0) |
6月26日(火)午前10時から一般質問します。外国人市民の増加、民泊、立地適正化計画。
富士市議会は、6月定例会の会期中です。

一般質問には23人の議員が通告しており、私も初当選から29回連続29回目となる一般質問をします。
私の登壇日は、6月26日(火)の10時からです。発言通告内容は、こちらからPDFで読めます。

今回は、次の3項目を質問します。
・近年の外国人市民増加の状況について
・民泊への取り組みについて
・立地適正化計画の住民説明会について

富士市では、この3年間で外国人市民が増加し、過去最高の水準に達しています。
特にベトナム出身者は、この3年間で420人増えるなど、東南アジア出身者が急増しています。多くは技能実習生と思われます。



居住している地区別をみると、富士駅南地区で増加したり、富士見台地区で減少するなど、大きな変動があります。


そんな、かつてないほど外国人市民が増加している状況なのに、富士市は今年の3月末で、2002年から加盟していた「外国人集住都市会議」を脱退してしまいました。外国人集住都市会議は、浜松市が発起人となり、群馬県太田市や、愛知県豊田市、三重県四日市市など外国人市民が多い自治体が集まって定住施策について協議し、政策を国に提言したりしてきた組織です。災害時に、加盟自治体間で通訳支援や翻訳支援など相互に応援する協定(協定書PDF)も結んでいましたが、それも解約となりました。外国人市民が増えているこのタイミングでの脱退は疑問だし、かなり残念です。

今後、国の政策によっては、さらに外国人市民はさらに増加しそうです。データを提示しながら多文化共生社会を目指した対応について議論したいと思います。

その他通告内容はこちら↓です。



市役所の10階でどなたでも傍聴できますので、ぜひお越しください。
日程は、こちらからご覧ください。

#nextFUJI
| 小池よしはる | 富士市議会 | 21:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
無理だし危険な「コンパクトシティ」より、目指すべきは「コンパクト市役所」では
先日の記事に書いた通り(←あわせて読んでください)、5月14日に政策討論会が開催されました。

↓静岡新聞 5月15日の朝刊記事


市議会議員の仕事は、市長や市の職員に対して質問したり意見したりということが中心で、議員同士で表立って政策を討論する機会は、実はめったにありません。今回の政策討論会は2時間以上の時間を使って、立地適正化計画=コンパクトシティ政策に対し、慎重と推進(あるいはどちらでもない)それぞれの意見が出されて、充実した議論がされたと思います。

私は討論会の提案者として、当局のコンパクトシティの進め方に反対の立場から発言しましたが、コンパクトシティ推進という意見の議員の発言を聞いたり、討論会後に傍聴していただいた市民の方から感想を聞いたりして、切り口を工夫しなければ自分の主張が市民に伝わらないなという反省も生まれました。

どうしても、「コンパクト」に反対、と強調すると、行政の肥大化を支持するようにも捉えられてしまうと感じました。私の指摘しているのは、そうではありません。私が強調したかったのは、いまの小長井市長の進め方では、そもそも「コンパクト」にならないという『無理だよ』という視点、もしそれを強引に推し進めたらゴーストタウンとなる集落がでてきてしまって『危険だよ』という視点、そのダブルの視点です。


<コンパクトシティは逆に市役所を肥大化させる>

私は、これから「コンパクトシティ」に代わる考え方として「コンパクト市役所」を目指そう、と提唱していこうと思います。「コンパクト市役所」は、例えば道路や公園の草がのびていたとして、それを市役所に連絡して清掃してもらう方法だけではなくて、町内や地区ごとの自治組織の中でできるだけ解決していこう、そして、まちづくり協議会などがある程度の予算をもって、簡易な修繕までもやっていったらどうかという方向性で、子どもの見守りや、独居老人のケア、防災・防犯など、すべてを市役所任せにしないことが重要です。実はすでに、富士市のまちづくり活動は、そういう方向で進んでいて、多くの方のご尽力で、全国でも先進的な取組みになっていると思います。


しかし、コンパクトシティは、それを壊します。


コンパクトシティとは、切り捨てる地区を作り出すことです。政策討論会の中では、「いまの26地区が残らなくても良い」という意見もありましたが、コンパクトシティを進めれば、特に「まちなかU-40」のような政策で若者だけを中心部に誘導すれば、数十年後に、住んでいるのが老人ばかりでコミュニティが崩壊する郊外地区がでてきてしまいます。そうしたら、「コンパクト市役所」どころか、何でも行政がやらなくてはいけないというコスト増の未来が待っているように思います。コンパクトシティが市役所を肥大化させると思います。


<コンパクトシティは無理だよ>

多くの人が、何となく「コンパクトシティ」の方が、効率が良いように感じるかもしれません。最初からコンパクトシティだったら確かに効率が良いのですが、私は、すでに拡散した都市をコンパクトにするのは「無理だよ」と主張していて、そこの議論が噛み合いません。


いくら郊外から中心部に人口を移動させても、ある程度の人口は郊外に残ります。わが国には、私有財産が認められていて、居住の自由が憲法で保障されているので、住み続けたいと言っている住民を無理矢理引っ越しさせることは(法的にも財政的にも)無理です。行政は、いま100人の集落が10人に減っても5人に減っても、その人たちのために上下水道も道路も学校も、行政サービスを提供し続けなければなりません。コンパクトにしようが無いと思うんですが…。


1970年代・80年代にコンパクトシティ政策をやれば良かったんですが、やらないで市街地を拡散させてしまったので、これはもう仕方がない。


Don't cry over spilled milk(こぼれたミルクを嘆いても仕方がない)

もうミルクはグラスに戻らないんです。


↓まだ案なので大写しにはしませんが、立地適正化計画の地図です。行政は、地図上のオレンジのところ、市街化区域の42%ほどの面積に「居住」を「誘導」するとしています。




<コンパクトシティは危険だよ>


今後の数十年間で、真に恐ろしいのは、ゴーストタウンが生まれてしまうことです。


市内ではすでに、10軒の家が並んでたら、そのうち3軒くらいが空き家、という集落もでてきている現状です。これが、10軒中の7軒が空き家となってしまったら、防犯上も、お年寄りの孤立という観点でも危険です。ゴーストタウンになって地価がゼロになってしまうと、家の解体費用分の「マイナス資産」を抱えている状態となり、引っ越しもできない「取り残された住民」がでてきます。


わざわざ若者だけを選んで、中心部への移住を促す「まちなかU-40」は、本当に「危険な政策」だと思います。愚策です。全国1700以上の市町村のうち、こんな政策をやっているのは恐らく富士市だけです。居住の誘導については、特に積極的な政策を何もしなくて良くて、各地区の高齢化に注意しながら、自然に任せてシュリンク(縮小)させていくしか方法はないと私は思っています。


<ぜひ説明化にご参加を!>

行政は、説明会を7回だけやって、この計画を成立させるつもりのようです。


これで「住民の意見を聞いたから」ということでコンパクトシティに突き進むのは、あまりにも拙速に感じます。
特に「切り捨てられる地域」の皆さんは、ぜひ参加して意見を言って欲しいなと思います。(説明会の日程


最後に、平成28年3月15日に「まちなかU-40(若者世帯まちなか居住支援事業奨励金)」が市議会に提出された時の委員会議事録を載せます。これは新規の事業だったのに、事前にまったく議員に説明がないまま、審議する日の当日になって始めて資料が配られるという強引なやり方で進められました。(結局、この予算の執行について追加の説明を求める附帯決議が全会一致で付けられました)

平成28年3月15日 建設水道委員会
◆小池〔義〕 委員 417ページの若い世代定住促進支援事業費のうち、若者世帯まちなか居住支援事業奨励金、これは新規の事業ですので、こちらに絞って質疑します。
 この予算の詳細をお聞きする前に、この事業の前提となるまちのビジョンについて少しお伺いします。私は、富士市のまちの「良いところ」は何かと聞かれましたら、やはり26の小学校区ごとに地区があって、まちづくりセンターがあって、まちづくり協議会があって、それぞれ海の地区も山の地区もバランスよくそろっていて、これがそれぞれの地区でコミュニティ活動が行われている。これが富士市のいいところだなというふうに思います。
 富士市は、今、人口減少が始まっていまして、10年後、20年後に1割以上減少する。どんなに対策をしても1割の減少というのは避けられないんじゃないかなと思います。東京ですら減少する時代が訪れますから、それは避けられないと思います。そうしたときに、どういうふうに人口が1割減少するのが理想なのかということについて、私がAとBと2つ言いますので、二択でお答えいただきたいんですけれども、市全体で1割人口が減少するときに、まずAが26の地区がそれぞれ1割縮小するというパターンです。もう1つ、Bが、まちなかにある中心市街地の部分の人口を維持するか、あるいは増加して、そのかわり、周辺の地区、山の地区や海の地区が2割減少してしまう、そうした人口の減少の仕方が理想なのか、Aなのか、Bなのか、その理由も含めてお答えいただきたいと思います。

◎仁藤 副市長 非常に難しい質疑ですけれども、まず、A、Bの二択というふうに質疑されたんですが、それに対して、富士市全体を見回したときに、まず全体を見たときに、やはり富士市は非常に面積の広いところに住居が広がっている。委員おっしゃるとおり、26地区それぞれ繁栄を求めているというのは十分理解できます。そういう中で、富士市のまちなかというのを定義したときに、やはりまちのところにもっと住んでいただきたいという希望があります。当然外を減らしてという考えはないんですけれども、そういう中でも、まちの中に若い人が住んでいただければ、よりまちの商店街とかも活性化するであろうという期待を持って考えているわけでございます。
 そういうことで、この事業の中身とは直接はリンクしないかもしれないですけれども、今、スミドキU−40という事業で外から移住した人は確かにカウントできて、ある程度ふえたという状況であります。しかしながら、どの地区から出ていったかというのがまだ非常に不明確な状況であるかなというふうに認識しております。
 まず施策として、こういう施策を1回打って、どのくらいのニーズがあるか、まだ我々はわかりません。この施策を打ったとして。当然その地区から移動してこいということを積極的に応援するわけではなくて、まちの中にこれからマンションとかも建っていくんですけれども、そこに住んでいただける人を、例えば、今持ち家でなくても、アパートに住んでいる方でも、富士市に定住したいという思いの中で住居を構えて住民になっていただければ、我々としては効果があるのではないかなというふうに思っているものですから。基本は26地区全部繁栄してもらえば非常にいいんですけれども、やはり富士市の将来を見たときに、このまちなかの位置づけというのは考えなきゃならないと。  今、この都市計画の中で立地適正化計画をこれから詰めていくわけですけれども、富士市の住居地域をどうするかという定義がこれから議論になると思います。そういう中で、どこに住んでいただくのが一番いいかというのはこれからの議論で、人によっては郊外に住んだほうがいいという場面もあろうかと思いますけれども、とりあえず今回の施策は、まず商業地域というか、市の中心地にとりあえずその定義を1回置いてみて、それで、そういうニーズがあるかどうかということを考えるというふうに思っていまして、富士市全体の26地区の施策をこれで定義しようとは思っていません。A、Bの二択といいますと、やはり心の中ではAなんです。要するにもっと人口をふやしたいというところが心の底にあるということで、そこまでまず説明させていただきます。よろしくお願いします。

◆小池〔義〕 委員 今、心の中ではAなんですという、これは非常に重たい発言だなというふうに思いましたけれども、私は、この場合、この政策というのは、予算の340万円というのはBを目指す政策だなというふうに感じました。それが先ほどの副市長の答弁とどうつながってくるのかが理解できませんでした。
 まず、先ほどの私の質疑を繰り返しますと、富士市の人口も全体で1割減少するのは避けられないわけです。そうしたときに、もしまちなかの人口をふやすのであれば、周辺の人口は減っていくというのは避けられないことだと思います。周辺の人口が1割で済むところを2割減らしてしまうのを容認するのかしないのかというところで、そこについてもう少し答弁していただきたい。それから、私はこの340万円の事業はBを目指す政策だなというふうに受け取ったんですけれども、そうでないとしたら、そうでない根拠についてお答えいただけますでしょうか。

◎仁藤 副市長 根本的な意見の食い違いがあろうかと思いますものですから、それに対して、要するに人口減を前提に議論しているわけですから、トータル人口が減るという条件の中で言われているものですから、委員のおっしゃることは十分理解できるんですけれども、行政の施策としては、やはりこの人口減1割の対策をとらないといけないなというふうな思いが強くありまして、そういう中でこういう施策も1つ、要するに、何もしなければ富士市から出ていってしまう人もいる可能性もあるというふうに思っています。そういう中で、富士市の今市内に住んでいる方が居を構えるという施策はあっていいんじゃないかかなというふうに思っています。

◆小池〔義〕 委員 ここからは具体的に事業について伺います。例えば今回の概要について資料をお配りいただきましたけれども、この支援事業で1年当たり6件の補助件数を見込んでこの予算は立てられていると。これはまちなか居住を進める、また定住を進めるという中で6件だけというのは、ほとんど見た目ではわからないような、効果が市民の実感として目に見えないような制度に思えるわけです。ある意味、焼け石に水を1滴垂らすかのような事業に思えますけれども、この事業の効果についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか、まずそれが質疑の1点目でお願いします。
 次に、2点目としまして、今、副市長のほうから、これは若者世代の流出を防ぐんだ、転出を防ぐんだ、定着してもらうんだというようなお話がありましたけれども、それで、なぜこのまちなかに絞ることの意味というのがちょっと私には現時点で理解できていません。例えば、大淵地区であったり、松野地区であったり、吉永北地区であったり須津地区であったり、そういったところで自分が家を建てかえました。そうすると、将来その人は転出してしまうかもしれないけれども、まちなかで家を買うと、その人は定着するんだ、そんな理論は成り立つのかどうかも不明です。このまちなかに家を建てると補助を出す、そうでないと補助を出さない、この論理的な説明についてもう少しお聞かせいただけますでしょうか。
 続いて、3点目としまして、疑問点が、なぜ若者だけなのかということです。これにつきましては、10月1日に住宅マスタープランの説明が建設水道委員会協議会でありまして、私もそこで意見を述べさせていただきしました。若者をまちなかに集めるよりも、例えば高齢者をまちなかに集めたほうが、公共交通などの交通弱者に対応するなどのそういった社会的コストが減らせるので、合理的じゃないかというようなお話もさせていただきました。それに対してほかの委員からも同調するような発言があったように記憶しています。
 10月1日に委員会協議会でそのような意見をしたわけですけれども、それにもかかわらず、今回若い世代に絞ったということで、この若い世代に絞る合理的な理由ということについてひとつお聞かせいただきたいなと思います。
 4点目としまして、これは40歳で区切るということで、これは何の施策についてもそうかもしれませんけれども、70万円というような大きな金額ですので、もらえる年齢の人、もらえない年齢の人、本当に1日違いでもらえる、もらえない人がいます。そして、今回、地域を絞ったということで、もらえる地域の人、もらえない地域の人、そして、家を建てる時期によってもらえる場合、もらえない場合、さまざまなパターンが考えられます。そうした不公平感もあろうかと思いますけれども、そうした不公平感についてどういうふうに対応されていくのかということ。
 そして、5点目としまして、全国でこういったコンパクトシティの施策をされています。しかし、成功事例というのは私は余り聞いたことがないんです。どの自治体も苦労しているのが現状です。そうした中、その全国的なコンパクトシティ政策、あるいはこういった定住施策の成功事例というのを何か把握していらっしゃるのか、そういったことについてお聞かせください。
 そして、最後、6点目ですけれども、先ほどの話とかぶりますけれども、これは副市長にお答えいただきたいんですけれども、今回の議会とのコミュニケーションの話なんですけれども、10月1日に住宅マスタープランの説明の中で今回の補助金についての大まかな説明はあったと思います。しかしながら、金額にしろ、地域にしろ、全く私どもは知らないまま、今回予算を決めるという当日になってこの資料が出てきました。10月から11月、12月、1月、2月と丸5カ月あったんですけれども、その間、何も私たちとコミュニケーションをとっていない状況でこの予算が出されてきたが、唐突に今ここで決断しろと言われても、戸惑っているというのが私の今の気持ちです。そうした議会との関係の中で、この進め方についてどういうふうに考えていらっしゃるのか。以上6点でしょうか、お願いします。

◎住宅政策課長  富士市若者世帯まちなか居住支援事業奨励金交付制度、(仮称)まちなかU−40について御説明をいたします。  建設水道委員会の追加資料の3ページをお願いいたします。制度の創設趣旨でございますが、人口減少が進行する中、都市活力の向上に向け、若い世代の定住を図るとともに、あわせまして、市街化区域が薄く広がる都市構造から、幾つかの拠点を含めまして、まちの中心部にできるだけ多くの人が集まり、暮らしていける都市構造を目指すことが必要不可欠であるため、集約連携型のまちづくりに向けて、本市の都市構造の変革を目指す試みとして、新年度より、市内在住の若者世帯を対象に、まちなか居住を推進するため、住宅取得にかかる費用について助成を行う(仮称)まちなかU−40を創設いたしました。期間は、コンパクトシティを進めるための具体的な計画でもあります立地適正化計画の策定目標年次である平成30年までの3カ年といたしました。
 制度の概要でございますが、対象者は、市内に居住する夫婦いずれかが満40歳未満である若者世帯などを要件とし、住居要件は、玄関、居室、台所、トイレ、浴室等を備え、みずから居住する住宅であることなど。対象地域は、右の上の図で示しておりますが、都市計画区域内の商業系用途地域内としております。
 奨励金の内容ですが、居住部分の面積が50平米以上で、取得価格が500万円以上の新築住宅、中古住宅、分譲マンションなどであれば、基本額50万円を助成いたします。さらに、市内業者が新築した場合、20万円を加算し、最大で70万円を助成いたします。
 次に、右下、下から2番目の予算額ですが、平成28年度は下半期からの受け付けとするため、6件で総額340万円の奨励金としておりますが、申請の状況をまた見ながら対応を考えてまいりたいと思います。  次に、右下、制度の事業効果ですが、今後、年間申請件数を40件と想定し、この制度による固定資産税増加分を年間520万円と見込んでおります。
 以上、今後、市内にお住まいの方に対して、「広報ふじ」などで制度の周知を図っていくとともに、住宅関連企業への説明会を実施するなど、市内に制度を周知する期間を設けるため、計画認定申請の受け付けを下半期の10月3日からとし、住宅政策課窓口で開始する予定であります。以上が概要でございます。よろしくお願いします。
 それでは、質疑について答弁をさせていただきます。まず効果でございますが、確かに市内の方ですので、効果がはっきり数値として出るかというと、ちょっと難しいところがございます。スミドキU−40でも、効果を見つけるためにアンケート調査等を実施しておりますので、アンケート調査を実施した中で意見を聞いて、どれだけの効果があったかということをまた探っていきたいと思っております。
 あと転出を防ぐためにまちなかとの関連は合理的にはどうかということですけれども、この計画に関しましては、まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づく事業でもありますが、都市計画マスタープランとか住宅マスタープランに基づく事業でありまして、位置づけをまちなかという形で行っていますので、一応その計画に基づいて事業を行っております。
 なぜ若者だけかということで、高齢者施策はということですが、基本的には申し上げましたが、若い世代の人口の確保を最上位目標とした、まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づく事業でありますので、若者世代としております。ただし、住宅マスタープランの中でも、10月1日の委員会協議会の中でお示しさせていただきましたが、前期計画で若者まちなか定住プロジェクトをやっていきますと。後期計画の中で今度は高齢者施策に突出した施策をまた立ち上げてまいりますというようなことで位置づけさせてもらっていますので、とりあえず平成33年から平成37年までの後期計画の中では高齢者施策を打っていきたいと考えております。
 あと、不公平感があるのではないかということですけれども、一応最上位の目標の中で、都市活力再生のために必要な39歳以下という方をうたってありますので、それに基づいてやっております。
 あと、コンパクトシティの成功例はとのことですが、私の知っている中では、富山市、あと石川県の金沢市だとか、そういうところがまちなか施策をかなり力を入れて打っております。成功しているかということまでは……。いろいろ講演内容等を聞いた中では成功しているという話は伺っております。

◆小池〔義〕 委員 幾つか質疑させていただきましたけれども、依然としてわからないというのが正直なところでございます。先ほどから都市計画マスタープランにあるからとか、まち・ひと・しごと創生総合戦略にあるからというような説明の仕方をされていますけれども、私たちは市民から選ばれた議員として、私たちの後ろには26万人の市民がいるわけです。その市民に向かってわかる言葉で語っていただかないと、私たちは市民が納得しないものをここで納得するわけにはいきませんので、市民にぜひわかる言葉で、なぜこれなのか、なぜコンパクトシティなのか、なぜコンパクトシティじゃないと富士市の将来がないのかというようなことをわかる言葉で語っていただきたい。
 特にわからなかったところが定着についての意味なんですけれども、2番目に質疑したところです。このまちなかで家を建てることの意味、今回商業地区ということで、ここに家を建てると定着するというのがちょっと、先ほど住宅マスタープランという言葉を使われましたけれども、そうじゃなくて、市民にわかる言葉で、なぜここなのかということを説明していただきたいなというふうに思います。
 それが1点と、堂々めぐりになってしまうのである程度で切り上げたいと思うんですけれども、都市整備部長に、一番最初に私がした質疑をもう1回繰り返すようですけれども、1割減少するときに、26地区がひとしく1割減るのか、それとも、まちなかが人口維持か増加して、周りが2割減ってしまうのか。私は究極的にはそのどちらかを目指すのかというところに行くと思うんです。そうしたときに、この施策というのは間違いなくBを目指す政策だというふうに言い切らないと、この予算の意味がないと思うんです。私はこれはBだと思うんです。
 そして、このBだったときに市民のコンセンサスというのは得られるのか、また、議会、そして市全体としてのコンセンサスは得られているのかということについてお答えいただけますでしょうか。では、先ほどの効果のところと都市整備部長にお聞きします。

◎住宅政策課長 なぜまちなかなのかと、ほかでもいいんじゃないかという話でしたが、先ほどの成功事例の中で、富山市だとか金沢市の話は聞いております。その中でも、行政コスト等を考えると、やはり周辺にあるところに力を入れるよりか、ある程度まちなかに入れたほうが、全体的コストのことを考えれば効果があるというお話を聞いていますので、まちなかということで一応くくらせていただいております。

◎都市整備部長 まず、行政に携わる者としては、26地区あれば、どの地区でもやはりそれぞれの地区の特色を踏まえた中での繁栄といいますか、それは人数がふえるから繁栄ということでは違うと思いますけれども、そういう部分で行政マンとしては、やはり26地区、どの地区もカバーしていきたいという考えはまず大前提としてございます。そういう中、それでは、まちなかと何でそういうふうに強く言ってきているかという部分ですけれども、これはやはり人口減少社会において、委員おっしゃったように、1割減ることは間違いないわけですので、そうしたときに当然のことながら税収も減ってきますので限られてくる。そういうときに、では、どこへというふうな形になってきますと、そういう議論を今まで重ねてきた結果というものが3年ほど前にできた都市計画マスタープランではないのかなと私は解釈しています。ですので、それを今度、では、どういう形で実践していくかということ、実践段階に入ってきたのかなというふうに考えます。
 それの1つのルールブックというのが、議会でも何回か御説明したように、立地適正化計画を平成30年までにつくることを目的として行動を起こしていますよということじゃないかと思います。その立地適正化計画の中では、都市計画区域全体の中に計画の網をかけた中、その内側に居住誘導区域と都市計画の誘導区域、この2区域を設けた中、本市の将来像をだんだん都市政策誘導の中で考えていきますので、そういう中で今回、では、何でこういう商業区域の中にエリアを設定したのかということにもつながろうかと思うんですが、最終的に立地適正化計画ができるときには総合的な見直しをかけたいですよということも本会議でもちょっとお話しさせていただいていますように、まだ十分この計画がどうなるかというものがこれからつくっていくものですので、固まっておりません。
 ただ、1つ言えるのが、今の富士市の状況からしますと、この商業系用途を外れた区域の中で、今申しました内側にできてくる居住誘導あるいはさらにその内側の都市施設を誘導してくる、要はまちなかの部分、これが外れることはないということで、今回都市構造を変えていく1つの試みでもありますので、そういうことをいろいろと重ね合わせていった中で、まずエリアについてはこのエリアを今回させていただいていると。ですので、これについては、上位計画と申しますか、そういう計画との整合性も図っていきましたよということがあろうかと思います。
 また、では、市民のコンセンサスをどうするかということになりますけれども、これにつきましては、立地適正化計画あるいは同時に市街化調整区域の土地利用についても今後我々も検討してまいりますので、1つは、大きくはやはり市民の皆さんに、自分の住んでいるところ、自分の地域をどうするかということを今後いろいろと御意見を伺っていく、そういう機会がありますので、その辺については、これまでも60回ぐらい議論を重ねた中で都市計画マスタープランができているというふうに聞いていますけれども、こういう議論を重ねた中、周知に努めていきたいというふうに考えています。

◆小池〔義〕 委員 なぜまちなかかということを先ほどお話しいただいたんですけれども、やはりその説明だと市民に伝わるのかなというような気がします。先ほど部長もお話しされていましたけれども、いろいろお話しされる中で、やはり本質的なことには触れていないというか、まちなかに力を入れれば、周辺部はそれ以上減ってしまうというのは避けられない。先ほど、若者は第1弾で、その次に高齢者をやるんだといって、さらに強力な施策をやり始めたら、これは本当に雪崩を打ったように進んでしまうんじゃないかなというふうに思います。各地区の人、松野地区の人も、大淵地区の人も、田子浦地区の人も、元吉原地区の人も、みんなひとしく市民税を払っていて、みんな自分たちの地域がよりよくなればいいな、豊かになればいいな、そして、自分の資産がちゃんと生きていく、価値が上がる、そうしたことを望んでいるわけですよね。そうした中でここに今踏み込むというのは、少し拙速といいますか、少しというか、大分だと思いますけれども、コンセンサスがとれていないんじゃないか、先ほどAなのかBなのかという質疑をしましたけれども、このAなのかBなのか、市民に今アンケートをとったらどういう結果が返ってきますでしょうか。
 ちょっと議員の中でも政策討論会をやるなりして、32人の議員がどういうふうなことを思っているのかというのも確認しなければいけませんけれども、私は、全員がもろ手を挙げてBだ、そうだ、富士市はコンパクトシティを目指すんだ、どんどんいこうというふうには思っていないんじゃないかなというふうに思います。今回こういった形で出てきましたけれども、そうしたことについて私たちはもう少し、今までの私も含めての反省として危機感を持って人口減少社会にどうやって立ち向かうのかということを考えなければいけませんし、そうしたことの議論をもっともっとしていかなければいけないなというふうに思っています。
 委員長におかれましては、もし機会がありましたら、この質疑の後でも委員間討議の時間を設けていただければというふうに思います。それをつけ加えまして質疑を終わります。

来年度にこの制度を継続するかが、市議会としては今後の注目ポイントだと思います(私は継続反対です)。ご注目いただきたいと思います。

#nextFUJI
#つぎの富士市をつくる
| 小池よしはる | 富士市議会 | 13:34 | comments(2) | trackbacks(0) |
「海沿いや山の方の集落を切り捨てれば、富士市の魅力と活力が増すって本当?」 コンパクトシティを巡って富士市議会政策討論会
5月14日の富士市議会に注目してください。

私が所属する会派で提案し、議員32人全員参加で政策について議論する「政策討論会」が行われます。傍聴可能です。

■富士市議会政策討論会「立地適正化計画について」
日時:5月14日(月) 午前9時30分から
場所:市役所10階全員協議会室


富士市では、今年度中に「立地適正化計画」という集約・連携型のまちづくり(コンパクトシティ)を実現するための計画が作られています。また、それに先駆けて、吉原商店街や市役所周辺、富士駅周辺などのまちなかに若者世帯に移り住んでもらう「まちなかU-40」という補助金制度が行われています。

スミドキU-40に触れた時に書きましたが、「若者世帯まちなか居住支援奨励金(まちなかU-40)」にはすでに公費5000万円以上が計上されています。

平成29年度 (単位:千円)


平成30年度 (単位:千円)


「まちなかU-40」は、↓こんな制度です。

富士市WEBサイトでの説明はこちら

これから超少子高齢化社会を迎えるにあたり、小長井市長は「若者にまちなかに移り住んでもらおう」という補助金を用意しました。私は、これは「まったくの逆ではないか?」と思っています。

まちなかに移住を促す対象が「交通弱者となってしまうお年寄り」なら、まだ理解できます。なぜ若者なんでしょう?

若い世代には、むしろ行政からお願いしてでも、海沿いや山の方の集落に残って住んでもらって、地域コミュニティの担い手となって欲しいと思います。若者がいなくなり子供もいなくなった「お年寄りだけが残る集落」をわざわざ作り出してどうするのか。限界集落が生まれてしまったら、逆に行政コストがかかってしまう恐れがあると考えています。

富士市は、日本一深い駿河湾から、日本一高い富士山までを含む全国で唯一の都市で、海沿いの集落や山あいの集落、商店街から工業地帯まで、その「多様さ」こそが富士市のアイデンティティであり、都市の魅力の源泉です。海や山、せっかくの富士市の良さを、なんで捨て去ろうとするのか。わざわざお金をかけて自分のまちの魅力を切り捨てるのか。私には理解ができません。

私は、コンパクトシティ政策、特に「まちなかU-40」のような施策の実施に反対という立場から、政策討論会に参加します。

以下に、政策討論会資料の事前資料として配布した、私が書いた文章を掲載します。

政策討論会資料

<提案理由>
本市においては平成16年3月策定の都市計画マスタープラン等の各種計画において、集約・連携型のまちづくり(以下、コンパクトシティ政策)を進める方針が示されてきたが、これまでは抽象的なイメージを掲げるにとどまり、実効性のある事業は実施できておらず、合併後約10年間の地区別の人口増加率をみても、吉原地区(-8.9%)や富士駅北地区(-3.0%)が、市全体(-2.8%)を下回るなど、コンパクトシティが進展した兆候はみてとれない。 そんな中、平成29年度と30年度の2か年をかけて立地適正化計画の作成が進み、去る3月23日に行われた全員協議会においては、立地適正化計画の素案として、市街化区域内に新たに設定する都市機能誘導区域と居住誘導区域が具体的に地図上に示された。
また、立地適正化計画の策定に先駆けて、本市に居住する夫婦いずれかが満40歳未満である世帯が近隣商業地域または商業地域に住宅を取得する際に50万円(市内業者の新築施工の場合プラス20万円)を交付する「まちなかU-40」(富士市若者世帯まちなか居住支援奨励金交付制度)が平成28年度から平成30年度までの3か年で実施されており、これまで5千万円を超える予算(28年度決算額・120万円、29年度当初予算額・1400万円、30年度当初予算額・3910万円)が計上されてきた。この制度については、今年度中に成果を検証した上で、平成31年度からは立地適正化計画と関連させた後継事業の実施も含めて検討したい旨が、当局から示唆されている。
コンパクトシティ政策は、都市の効率化や中心市街地のにぎわいに光が当てられる一方で、郊外地区での人口減少と高齢化が急激なものになった場合に、地域コミュニティの維持が難しくなるなどの負の側面も懸念される。本市では、26の小学校区に設置されたまちづくりセンターを拠点として、それぞれの地区が老壮青のバランスがとれた年齢構成のもと、地域の歴史と自然に基づく特性を生かした活発なまちづくり活動が行われてきたが、行政が居住誘導施策を進めることで、急激な人口減少に見舞われたり、世代のバランスが崩れたりする地区があらわれる可能性は否定できないように思う。
今年度は、立地適正化計画が作成され、「まちなかU-40」の後継事業について検討されるなど、本市のまちづくりにおける大きな転換点にあるといえるが、以下示すような問題点が明らかになっていない上に、市民のコンセンサスも十分ではないと感じるので、富士市議会基本条例第13条に基づく政策討論会を実施することで、議会としての共通認識の醸成を図りたい。


<問題点>
1.行政コストの削減効果が示されていない

例えば、コンパクトシティ政策に1億円の公費を投じることで、将来的に削減される行政コストが2億円あるというような試算が数値で示されれば、多くの市民が納得できるであろう。しかし、これまで行政コストの削減が明確に示されたことはなく、富士市議会平成28年11月定例会の一般質問における「実際に削減される行政コストは何がどれほどか」という問いに対して、「立地適正化計画の策定の中で、その検証を行ってまいりたい」との市長答弁であったが、立地適正化計画(素案)の中に、行政コストの具体的に何がどれほど削減できるかという数値での記載はなかった。本市においては既に道路や上下水道等の基盤整備が広範囲にわたって整っており、近年の新規住宅分譲の多くは既に宅地化されている市街化区域内に点在する空地や農地からの転用のため、新たなインフラ整備は必要なく、居住誘導区域外や市街化調整区域の人口を減らしたとしても、それぞれの集落の人口をゼロにしない限り、道路や上下水道等の維持コストはかかり続けることになる。
また、同定例会での市長答弁の中で、「コンパクトシティは、行政コスト削減という観点だけをもって進めているものではなく、その考えの根幹は都市全体の魅力と活力の向上にある」との発言もあったが、居住誘導区域の外から内へ、幾らかの人口が移動したとして、それが都市全体の魅力と活力の向上に繋がるという具体的なイメージが、市民の共通認識となっているとは言い難い。
むしろ、居住の誘導により郊外部で著しい高齢化が進みコミュニティの維持が難しい「限界集落」が生まれてしまったら、逆に行政コストは増加し、都市全体の魅力と活力は低下してしまう恐れもあるのではないだろうか。

2.行政サービスの平等性が保てるか

「居住誘導区域」を設定するからには何らかの方法で居住の誘導(=人口の移動)をはかることになるが、立地適正化計画(素案)の中では、施策展開例として、居住誘導区域外における届出制度の活用や、まちなかU-40の活用、公共交通の利便性維持などが示されている。
 コンパクトシティを実現させる過程において、誘導施策の名のもとに、公共交通などの行政サービスを誘導区域に手厚く配分(誘導区域外をないがしろに)することがあれば、等しく税を納める富士市民の間で不平等感が生じることになってしまう。公平性を保つべき行政が、誘導施策を展開できるのか、不透明なままとなっている。

3.富士市の地域特性に合っているか

まちづくりの計画にあたっては、歴史性や地理的特性も考慮した上で方向性を決めていくべきであるが、その点において十分な議論がされてきただろうか。現在の富士市の市域は歴史的にみて、ひとつの中心を持つまとまった区域ではなく、多くの村が点在していた。富士宮や沼津では既に市政が施行されていた終戦(昭和20年)の時点でさえ、4町9村(吉原町・富士町・鷹岡町・富士川町・浮島村・須津村・吉永村・原田村・大淵村・元吉原村・田子浦村・岩松村・松野村)が存在していた。それぞれの村として継続してきた歴史と伝統が、現在の富士市域の中に同居していることは深慮されるべきである。
また本市には、滅多に雪が降らないという気候的な特徴がある。コンパクトシティの先進事例として必ず紹介されるのが富山市であるが、除雪コストを計算する必要が無いという点において本市と状況が大きく異なっている。

4.市民が納得できる居住誘導区域の設定であるか

市民はそれぞれ、自分の「まち」を愛し、慣れ親しむ「まち」が発展し継続することを願って暮らしている。この「まち」が意味するところは、「富士市」であると同時に、住んでいる「地区」でもあり「町内」でもあり、その想いは連続して結びついていて、どれかひとつに絞れるものではない。今回の立地適正化計画(素案)では徹頭徹尾、「富士市」が将来存続するためにどうするかという視点で書かれており、市民が大切に思う「地区」や「町内」への気持ちに対する視点は欠落しているように思う。
立地適正化計画(素案)に示された地図において、居住誘導区域を全く含んでいなかったり面積が著しく小さかったりする地区が存在してしまっている。松野地区(0)、吉永北地区(0)、大淵地区(2.5ha)、浮島地区(2.9ha)、富士南地区(12.1ha)、岩松北地区(26.7ha)、神戸地区(28.5ha)などであるが、こうした地区の存続と発展は、今後どのように望めるのか示されていない。居住を「誘導」する、その反対ということは、人口が減っていくことが推奨されているのだろうか。
富士市は、日本一深い駿河湾から、日本一高い富士山までを含む全国で唯一の都市であり、海沿いの集落や山あいの集落、商店街から工業地帯まで、その「多様さ」こそが富士市のアイデンティティであり、都市の魅力の源泉であるが、効率を求める中で、せっかくの富士市の良さを毀損する恐れはないだろうか。まちの伝統や魅力は、いったん失ってしまったら取り返しのつかないことであるので、慎重なうえに慎重を期して都市計画は進められるべきだと思う。


<論点>
以下に示す2点を論点として、政策討論会を進めたい

1.コンパクトシティ政策を進めることの是非について

当局からは集約・連携型のまちづくりを進めれば、将来的に行政コストは削減され、都市の魅力と活力が増すという説明がされているが、それについてどう考えるのか、各議員の所在地区の事情なども含め発言し合う中で、将来的な本市のまちづくりの方向性について議論をしたい。


2.「まちなかU-40」の効果検証および後継事業のあり方について

コンパクトシティを実現するための誘導施策である「まちなかU-40」は今年度末でいったん終了し、今年度中にその効果検証を行い、来年度からの新制度実施について検討がされることとなる。仮に、現在「近隣商業地域及び商業地域」としている補助金交付の範囲を、居住誘導区域全体にまで拡大する新制度が設計された場合、交付対象者数は急増し、予算額の増加も予想される。
初めて「まちなかU-40」の予算を審議した平成28年2月定例会においては、当局からの急な提案に対して「まちなかに誘導すべきは若者ではなく(交通弱者となる)お年寄りではないか」などの異論が出され、予算の執行にあたって追加の説明を求める附帯決議をつけることになった。これまでの「まちなかU-40」の費用対効果を検証するとともに、平成31年度から開始される可能性がある「まちなかU-40の後継事業」について、それを実施する必要があるのか、あるとすればどのような内容であるべきか議論したい。


この政策討論会でどのような議論が行われたのか、またコンパクトシティ政策がどのようになっていくかは、改めて記事として書きます。

「まちなかU-40」に関しては、次年度予算には盛り込まないように、しっかり反対の姿勢でのぞみたいと思っています。富士市の未来がかかっています。ご注目ください!


#つぎの富士市をつくる
#nextFUJI
| 小池よしはる | 富士市議会 | 13:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
年間予算 1億1275万円 の「敬老事業」に改善の余地はないか
先月から連載で富士市の予算のことを取り上げていますが、その4回目として今回は、少し難しいですが「敬老事業」について、問題提起として書いてみたいと思います。

富士市の敬老事業は、「敬老祝い金」の配布と、9月の敬老会の昼食などの費用の2つからなりますが、今年度の予算で「1億1275万5千円」が計上されています。毎年この程度の支出が続いていて、私は予算書をみるたびに巨額だなーと感じています。


平成30年度予算(単位:千円)



敬老祝い金については、全国の自治体で廃止や縮小が相次いでいるのですが、これまで富士市では手厚い配布を続けてきました。私はことしの2月定例会の一般質問で、「富士市内の小中学校の普通教室にエアコンを設置してほしい」と訴えましたが、小長井市長が「それは予算がない」というので、それに絡めて次のような状況について発言しました。


■横浜市
敬老祝い金:平成18年に廃止 (100歳のみに祝いの品)
小中学校エアコン:全教室に設置済み

■神戸市
敬老祝い金:平成28年に廃止
小中学校エアコン:全教室に設置済み

■福岡市
敬老祝い金:平成29年に廃止 (100歳のみに祝いの品)
小中学校エアコン:全教室に設置済み

■浜松市
敬老祝い金:88歳に1万円、100歳に3万円
小中学校エアコン:平成32年度までに全小中学校の教室に設置予定(報道発表PDF

■富士市
敬老祝い金:80歳に5千円、85歳に5千円、90歳に1万円、95歳に1万円、100歳に10万円、105歳に1万円、88歳に富士ブランド詰め合わせなどの米寿記念品
小中学校エアコン:設置予定は無し


富士市は今年度から祝い金の対象年齢が、77歳、80歳、88歳(記念品)、90歳、99歳、100歳と減りますが、それでもまだ他市より随分と多い水準です。小中学校のエアコンについてはまた別の記事に書きたいと思いますが、東京ではとっくに設置率100%ですし、すでに全国の過半数の教室に付いている現状(文部科学省調査結果)にあって、富士市にはその計画さえもなくて、このままでは全国でビリのグループです。別に、敬老事業の予算を教育にまわしてと言いたいのではありませんが、富士市は総合戦略の中でも最上位の目標として「若い世代の人口確保」と謳っているにも関わらず、そういう予算にはなっていないなと感じます。


私がここで、敬老事業の変更に触れることは「冷たいヤツだ」と思われるかなと心配しますが、あえて書くのは、今と違う使い方をした方が、もっとお年寄りに喜んでもらえる可能性があるのではないかと思うからです。

例えば公共交通です。

このことを1年前の一般質問で話題にしました。この時は、群馬県前橋市で行っている「マイタク」というタクシー運賃補助を紹介し、富士市で実現できないかと提案しました(マイタクのチラシPDF)。「マイタク」は事前に登録した、75歳以上の人、または65歳以上で運転免許を持っていない人、または障害者や妊産婦がタクシーに乗るときに、タクシー運賃の半額(上限1000円)を年間120回(60往復分)も利用できるという、かなりすごい行政サービスです。その時の議事録が↓です(一部編集してあります)

平成29年2月定例会(3月8日)
小池義治:
 富士市は、運転ができない状況にあったり、マイカーを所有していない市民には不便な都市構造となっています。こうした状況を改善すべく、鉄道や路線バスを幹線、コミュニティバスやデマンドタクシーを枝線とする公共交通網の充実に向けた取り組みがされていますが、目に見える成果には至っていないように思います。
 公共交通への公費投入額は、路線バスに約5800万円、コミュニティバスに約4300万円、デマンドタクシーに約800万円、岳南電車に6200万円で、ここ数年は大きな変動なく推移しています。また、敬老会接待や敬老祝金の支給などの敬老事業には約1億1000万円の公費が支出されています。これを77歳以上の人口2万6285人で割ると、1人当たり4322円になります。公共交通の充実を通じて高齢者に報いるという観点から、敬老祝金の一部を公共交通クーポン券で支給したり、敬老会を縮小した分をコミュニティ交通に振り分けることを地域で選択できるようにするなどの変更を検討できないでしょうか。

小長井義正市長:
敬老祝金の一部を公共交通クーポン券で支給したり、敬老会を縮小した分をコミュニティ交通に振り分けることを地域で選択できるようにするなどの変更を検討できないかについてでありますが、本市の敬老事業は、社会のために尽くしてきた高齢者を敬愛し、長寿を祝うとともに、市民が敬老に対する関心及び理解を深め、また高齢者自身も明るく楽しい生活を営むことを目的とし、敬老祝金の支給事業や市、町内会連合会、富士市社会福祉協議会の3者主催により敬老会を開催しております。
 議員御提案の公共交通クーポン券の支給につきましては、平成24年度に実施したあり方検討委員会に対して、市から当時の岳南鉄道の利用促進策の一環として実現の可能性についての検討を依頼いたしました。このことについて、あり方検討委員会から、高齢者にとって利便性が高く、市内全域共通で使用できる公共交通クーポン券であれば、米寿記念品の選択肢に加えるという報告を受けております。しかしながら、条件に合致する公共交通クーポン券は存在せず、新たに制度化することについて民間事業者と協議いたしましたが、共通使用が困難であるという結果に至ったため、米寿記念品としての採用を見送っております。
 今後は市内全域共通で使用可能な公共交通クーポン券にとらわれず、公共交通機関ごとに使用ができるクーポン券発行の可能性について調査し、その結果を踏まえ、改めてあり方検討委員会で記念品等として検討していただきたいと考えております。本年度、平成30年度から平成33年度までの敬老事業のあり方を検討するあり方検討委員会において、敬老会経費を含め、今後の敬老事業全体の市負担等について検討されており、その結果を3月末に市に報告していただく予定になっております。今回の検討の中では、議員御提案の敬老会を縮小し、生み出された財源をコミュニティ交通に振り分けることについては含まれておりません。しかしながら、平成30年度にはあり方検討委員会とは別の検討組織を設置し、敬老事業のあり方そのものについて、総合的かつ中長期的に検討してまいりたいと考えております。

(途中略)

小池義治:
 前橋市のマイタクは、合計で年間1億3100万円の公費支出をしたということです。先ほど部長からあったように、前橋市の人口は34万人ですから、富士市の人口に合わせると、前橋市を7割にすればいいので、9520万円の規模でこのサービスができるということです。こんなサービスが本当にあったらいいなと思いますけれども、追加で年間1億円か、1億円というのはちょっと難しい金額だな、だけれども、これがあったらお年寄りは喜ぶだろうなというふうに私は思っていたところ、ちょうど富士市に1億円規模の高齢者に関する事業というのがあるなと思い浮かびました。それが敬老事業です。この予算と何とか連携ができないのかなというふうに思います。
 この敬老会とか敬老祝金というのは、全国で縮小や廃止が相次いでいまして、大都市でも昨年度は神戸市が祝い金を廃止しましたし、今、福岡市は来年度予算案で敬老祝い金を廃止して、その分を路線バスのバス停のベンチをつくる予算などに振り分けた予算案を市議会に提出中ということです。
 この敬老会事業は、今年度の富士市議会事業評価の対象になっていまして、事業の方向性は「3、改善し継続」で、予算を現状程度という判定をしました。判定に至った理由の中にはこのようにあります。各地区等からは、企画や出席者の確認、お祝い品の配付の負担が大きいとの声があり、数年後には団塊の世代が対象年齢となれば、これらの課題に加え、予算面でも深刻な状況になることは確実である。次が大事なんですけれども、敬老会の開催にこだわらない自由度を持たせた委託料の支出も検討すべきというような文章をつけまして、この敬老事業を事業評価しました。お年寄りのこれまでの労をねぎらって、本当に喜んでいただく、それが敬老会の趣旨だと思います。それが年に1回敬老の日に集まって食事を食べて、マジックを見たりカラオケを歌ったりする、そういう敬老会がいいのか、それとも同じ予算があれば、1年を通じて週に1回のペースでマイタクのようなサービスが受けられる、どっちが本当にお年寄りのためになるのかな、そんなことを考えてみるのは必要だと思います。敬老会は地区ごとの会場型でやっているところと、町内会単位の分散型でやっているところがあります。特に会場型でやっているところの参加率が低いというのがこの事業評価でも議論になりました。1点確認したいんですけれども、地区単位で見たとき、参加率が一番低いところ、会場型でやっているところはどのぐらいの参加率で行われているでしょうか。

福祉部長:
本年度の会場型の参加率は19.9%でした。昨年度が22.6%で若干下がっておりますが、本年度は9月18日と24日は警報等が出るような悪天候でございましたので、出席率が低いと、そのような分析をしております。

小池義治:
 会場型は19.9%、2割を切った、悪天候ということもありましたけれども、昨年、一昨年を見ても約2割台のところにとどまっています。8割の方は敬老会に参加しないという状況にあります。そのようなことで本当にお年寄りに喜ばれているのかなということについては、私はまた別のやり方でお年寄りに報いる、もちろん、この気持ちは大事ですけれども、別のやり方も検討してみなければいけないんだなというふうに感じています。
 毎年3月にまちづくりセンター講座の冊子が配られますけれども、運転できないお年寄りが、少し離れたまちづくりセンターの講座に全部で6回行きたいと思っても、公共交通を使って行くというのはなかなか難しいです。それでしたら、こういったマイタクのようなサービスがあれば、これでちょっと行ってみようかな、隣の地区まで行ってみようかな、そんなふうに思う。それこそが本当にお年寄りのためになるんじゃないかなというふうに思います。そうすれば5000円分のタクシーチケット、バスチケット、どちらでも使えるようなチケットを発行できるのではないかなと思います。これは福祉部の予算と都市整備部の予算に分かれていますけれども、これは市長、副市長、財政部長がぜひリーダーシップを持って、一体的に取り組むということについても考えていただきたいなというふうに思います。
 今現在の交通弱者のために、そしていつか交通弱者になってしまう全ての市民のために、今こそ大胆な手を打たなければいけないと思います。史上空前の今まで誰も経験したことのない超高齢化社会がもうやってきます。経験したことのない変化に対応するには、今までの考え方ではあり得ないよというレベルの政策が必要だと思います。公共交通の大改革は待ったなしですけれども、それを実現させるのは難しいことではなくて、今あるタクシーをうまく使えばいいのではないかという提案をきょうさせていただきました。バス、タクシーの事業者ともよく話し合って、よりよい公共交通をつくり上げていただきたいと思います。


交通に関しては、高齢者の運転中の事故が増えているので、運転免許の自主返納を促していくことも重要だと思います。

富士市では今年度から免許証の自主返納支援制度が始まりますが、返納すると「市内の公共交通機関で利用可能な共通回数券」が5,000円分もらえるというものです。返納した時の1回限り貰えるだけです。私は、この予算は何十倍に増やして、金額をもっと増やしたり、返納した年だけではなくて毎年ずっともらい続けられるようにしたって良いと思います。高齢ドライバーの事故に通学途中の子供が巻き込まれて亡くなる事故もありますので、運転に自信が無くなった方が免許を返納することは、全市民にとって良いことです。


いずれにせよ「もっとこの予算はこう使われた方が良いのでは」というように、予算の使い道がタブーなく、市民のあいだで議論されれば良いなと思って書きました。もっと予算の使い道をダイナミックに変えていくことが必要だと感じています。


#nextFUJI
| 小池よしはる | 富士市議会 | 13:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
すでに3億円以上を支出している「若い人が富士市に家を建てて引っ越してきたらカネをあげるよ」という小長井市長の施策は、まちの活性化に繋がっているか
前回前々回の記事について、フェイスブックなどで大きな反響をいただき、もっと富士市の予算を分かりやすく伝えて欲しいという要望もいただきましたので、これから数回の連載記事として、私が議員として感じている予算の課題などを書いていきたいと思います。


今回は、私が議会でたびたび疑問の声をあげている「スミドキU-40」について取り上げます


制度はこのようなもの↓です。WEBサイトはこちら



まずは、これにいくら使われてきたのか確認します。平成28年度までが決算額、平成29年度と30年度が当初予算額です。この制度は2013年12月の市長選で選ばれた小長井市長が就任してすぐに始めて今年度で5年目になります。

■若者世帯定住支援奨励金
2014(平成26)年度 2309万円
2015(平成27)年度 7330万円
2016(平成28)年度 7111万円
2017(平成29)年度 7800万円
2018(平成30)年度 8170万円
合計:3億2720万円



ちなみに、これは直接経費だけで、申請を受理したり確認したりする市職員の人件費は含まれていないので、これに数千万プラスした額が総額といえます。


予算書・決算書から確認したいという場合こちらにありますが、見つけるのは一苦労かもしれません(検索できないPDFですし…)。他のUJIターン施策が掲載されている2款・総務費や7款・商工費のところではなくて、「8款土木費 8項住宅費 2目住宅政策費」の中の、2.住宅政策推進費→(1)若い世代定住促進支援事業費→若者世帯定住支援奨励金という場所です。


平成29年度 当初予算(単位:千円)

平成30年度 当初予算(単位:千円)



そして、3億円以上を使った結果が↓こちらです。



一世帯につき約100万円を交付していますから、約3億円で約300世帯というのは予想どおりです。

しかし、この中にはスミドキU-40のことを知らずに、もともと富士市にUターンして家を建てる予定だったけど、住宅業者にこれ使えるよと言われて申込んだ、という人もかなりいます。その割合を正確に調べることはできないので何ともいえませんが、そういう人の分は差し引かなければ純粋に「転入増に寄与した」とは言えないでしょう。なので、その人数をいくらか差っ引いて、この事業を「数百人の転入増に寄与した」という感じで捉えたいと思います。


そして、注目したいのがどこから引っ越してきたかという「転入前居住地」です。328世帯のうち、65%にあたる214世帯が隣接する3市(富士宮市・沼津市・静岡市)からの転入、87%にあたる287世帯が県内からの転入です。

「おとなりから人口を奪ってるだけじゃん!」という感は否めません。


近隣の市町の間で、補助金を出し合って人口を奪い合うようになったら、地域全体で疲弊するだけです。そんな不毛な争いは避けるべきです。


そして、費用対効果はどうか。「数百人の転入増」に3億円超という金額をどう見るかですが…。


年齢別人口表で、人口の推移を確認してみますと…

2014(平成26)年4月1日時点 総人口:25万8241人 40歳未満人口:10万6892人
2018(平成30)年4月1日時点 総人口:25万4203人 40歳未満人口:9万8686人
最近4年間人口推移 総人口:-4038人 40歳未満人口:-8206人



この4年間だけで、40歳未満人口は「8206人」減っています。


8000人以上減少する中で3億円も使って数百人の増加を目指すのは「焼け石に水」ではないか、もっと「根本的なまちの変化」のために使うべきではないか、もっと後の世に残る支出をした方が良いのではないか、と感じています。そもそもおカネを払わないと転入してくれないような、魅力がない都市なんでしょうか富士市は。もともとある魅力を磨くことに3億円使ったらどうかと思います。

また、「40歳未満で家が買える人」は、稼ぎが良いか、安定した正社員か公務員か、親が金持ちか、いずれにせよ恵まれた状況にある人たちです。そういう人よりむしろ、不安定雇用で結婚できなかったり、ギリギリのつらい思いで子育てしている市民に対して優先的に公費は使われるべきではないか、そして市民税を納めてきた富士市民にこそ支出されるべきではないか(スミドキU-40は市外からの転入に対してしか支払われない)、と私は思い、一例として「スミドキU-40の一部を、UJIターン促進のための給付型奨学金に振り分けたらどうか」という提案を以前に一般質問でしました(その時の議事録を昨年ブログに載せました)。なお、奨学金返済の支援は、スミドキU-40に比べて少額はありますが予算化されましたので(従業員の奨学金返済を支援する制度をつくる企業に対する補助)、今年度中に発表になると思います。


スミドキU-40に関しては、昨年の富士市議会事業評価の対象になり「やや評価できる」という判定になりました(結果が掲載された議会だより)。この事業は来年度、2019(平成31)年度までとなっていますが、その後、継続事業をやるのかどうかが争点になろうかと思います。私の現時点の気持ちは、はっきり言いますと継続に否定的です。


そして、このスミドキU-40と並んで、もう一つ富士市民を対象とした「まちなかU-40」というのがあります。私は、こちらの方がさらに問題点を抱えていると思っています。これは今年度でいったん終了して、来年度はどうするのか未定ですが…。これについては、改めて何ヶ月後かに別記事にします。


スミドキU-40、皆さんはどう思われますか?
ご意見いただけたらと思います。


#nextFUJI

| 小池よしはる | 富士市議会 | 14:13 | comments(3) | trackbacks(0) |
富士まつりのディズニーパレード、市民の負担は「960万円」の警備費
ご存知の方も多いと思いますが、今年の富士まつりで、ディズニーパレードが開催されます。

ディズニーの公式サイトにも掲載されていて、場所と日時は↓のとおりです。
日時:7月22日(日)18:00頃
場所:富士市青葉通り(富士市役所西側交差点付近〜ロゼシアター交差点付近の予定)


このディズニーパレードですが、富士市が誘致したのではなく、ディズニー側からのオファーで、イベントの場所や規模の条件から富士まつりが選ばれて開催することになったそうです。

お金の面でいうと、演者の出演費用などは当然ディズニー側の負担となります。では、富士市の負担がゼロかというと、そうではありません。パレードによって増加する警備費などは、富士まつりの開催主体である実行委員会が負担することになり、富士市から実行委員会への補助金額が増加しています。


これが平成29年度予算です。(単位は千円)



富士まつりには1800万円の補助金を支出しました。


そして、これが平成30年度予算。
富士まつりの補助金額が、2760万円に増額されています




この差額である960万円がディズニーパレードの市民負担です。

パレードがどのくらいの時間やるかは未定ですが、仮に「30分間」だとすると、1分あたりに「32万円」、1秒あたりで「2666円」の公費が飛んでいくことになります。


これが高いと思うか、安いと思うか、市民の皆さんそれぞれ違うと思いますが(ディズニーに全く興味ない私には高く感じますが…)、私はそもそも「富士まつりに1800万円もかかりすぎ」と感じています。


…とその前に。実は1800万円だけではありません。富士まつり補助金は、2年前に富士市議会事業評価の対象事業になりましたが、その時に提出された資料によると、富士まつりの準備などに携わっている富士市職員の人件費を金額換算すると1200万円以上になり、つまり、富士まつりには3000万円以上の公費がつぎ込まれていることになります。

↓平成27年度事業評価の資料

ここで「富士まつり」と言っているのは、花火以外のことです。花火の打上げ費用は、協賛金収入でまかなえています。

↓これがH27年度の収支決算です。




富士まつりの「まつり」という字は、平仮名で書きます。宗教的な意味合いが全くないイベントとして「祭り」と分けているからだと思います。

富士市には、吉原祇園祭や、毘沙門天大祭などの伝統的で素晴らしい祭りがありますが、それらは神社やお寺のお祭りですので政教分離の観点から基本的に公費は支出されていません。


それでは、(平成28年に実施した)平成27年度事業評価の結果はどうだったのか。↓これがその時の議会だよりです。




5段階評価で「4」の「大幅な見直し」となりました。私はこの議論の中で、「5」の「縮小・廃止を検討」でも良いのではと発言し、同様の意見をいう議員が他にもいたと記憶しています。事業評価の中では、「5」まではいかず、まずは見直しということで「4」になりました。私は、この議会全体での決定を尊重しますし、これまで予算を承認していますが、これから本当に富士まつりが「大幅に」見直されているか、厳しい目でチェックする義務があると感じています。


まずは、一回やめてみる。それから3000万円の価値があり他市からも人がやってくるイベントを、ゼロから作り上げるという可能性も排除すべきでないと思います。


富士市民の皆さんは、どうお考えでしょうか。とりあえず今年のディズニーパレードを楽しみにしたいと思います。

| 小池よしはる | 富士市議会 | 18:19 | comments(1) | trackbacks(0) |
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コメントありがとうございます
  • 中核市移行その前に…、富士市の現状は良いのか悪いのかという大問題
    青空園芸 (10/02)
  • 中核市移行その前に…、富士市の現状は良いのか悪いのかという大問題
    さてさて (09/06)
  • 中核市移行その前に…、富士市の現状は良いのか悪いのかという大問題
    HM (09/05)
  • 富士市の中核市移行、私は(現時点では)反対です
    小池よしはる (08/29)
  • すでに3億円以上を支出している「若い人が富士市に家を建てて引っ越してきたらカネをあげるよ」という小長井市長の施策は、まちの活性化に繋がっているか
    名無し (08/26)
  • 富士市の中核市移行、私は(現時点では)反対です
    青空園芸 (08/19)
  • 富士市の中核市移行、私は(現時点では)反対です
    Hide@Yozakura (08/15)
  • 富士市の中核市移行、私は(現時点では)反対です
    小池よしはる (08/10)
  • 富士市の中核市移行、私は(現時点では)反対です
    さてさて (08/09)
  • 富士市の中核市移行、私は(現時点では)反対です
    Hide@Yozakura (08/09)
小池よしはる(小池義治)

富士市議会議員(2期目)
会派・民主連合

1977年9月22日生まれ(40歳)
富士市青葉町(富士北地区=富士中央小学区)在住

・2011年4月 富士市議選
3072票をいただき初当選
(44人立候補中 5位)

・2015年4月 富士市議選
3555票をいただき2回目の当選
(39人立候補中 1位)

2人の子どもを子育て中

吉原小学校 → 吉原第一中学校 → 富士高校 → 早稲田大学商学部(中退)

NPO法人富士山検定協会 代表理事
元・富士市民活動センター センター長

ご連絡は、
fujiblog(あっとまーく)gmail.comまで。

facebookは、こちら。


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