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富士市議会議員・小池よしはるのブログ
3つの「初めて」で、活性化してきた(と思う)富士市議会
富士市議会2月定例会が、3月22日に閉会しました。
市議会は、国会のようにはマスコミで報道されないので、その様子があまり伝わっていないと思いますが、この定例会では、おそらく(少なくともネットで議事録検索ができる期間の中では)「富士市議会始まって以来」ということが3つありました

1.初めて議員提案による政策的条例の成立(富士市ユニバーサル就労の推進に関する条例)
2.初めて市長提案の条例を否決(まちづくりセンターでの証明書発行を来年4月からやめるための条例改正を否決)
3.初めて一般会計予算を議会により修正(まちづくり協力員の制度創設に関しての予算)

それぞれ解説します。
まず、1つめ。市議会は、市長から提案された条例案を審議して「議決」をするのが基本的な仕事なんですが、法律的には議員も自ら条例案を提案することができます(提案するには定数の12分の1以上の賛成が必要)。しかし、富士市議会は今まで、議員の定数のような議会に関する条例などを除いた、市民の生活にかかわるような「政策的条例」を提案したことは一度もありませんでした。

今回は、心身の障害であったり、生活困窮であったり、様々な理由により働きたくても働くことができない状態にある全ての人が自ら選択した仕事に就くことができる環境を作るために(これを「ユニバーサル就労」と呼ぶ)、市(行政)、市民、事業者、事業者団体がそれぞれ責任を持ち努力していきましょうという条例を作りました。議員同士で何度も集まり協議して条例の文面やそれに伴う政策案を作り、議員全員一致により条例が制定されました。さっそく、市にユニバーサル就労の推進を担当する部署ができ、平成29年度予算にも反映されて、政策として動き始めました。

これを第一弾として、これからは議員の4年任期のうちに1本か2本のペースで、議員提案による条例を制定していくのが良いなーと個人的には思っています。まずは、このユニバーサル条例がお飾りに終わらないように、条例が十分に活かされ有効な政策を推進できるように取り組んでいきたいと思います。

・富士市ユニバーサル就労の推進に関する条例(PDF)
http://www.city.fuji.shizuoka.jp/sangyo/c0207/rn2ola000000sz91-att/rn2ola000000szcp.pdf

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そして2つ目。さきほど、市議会は、市長(行政)から提案された条例案を審議して「議決」をするのが仕事と書きましたが、実をいうと今まで富士市議会は条例を否決したことはなくて、これまで何千本にもおよぶ条例案をずっと「賛成」だけしてきました。「なんだと!全然、仕事してこなかったのか!」というと、そうではなくて、市長(の命令をうけた市当局)は条例案が議員の賛成を受けて成立するように、議会の定例会に提案する数ヶ月前の時点で、議員に対して「こんな条例提案を考えてたりするんですよねー」という説明をして、議員はその場で意見を言い、当局はその意見を反映したり様子を探ったりして、「これなら賛成されるかな」というタイミングで提案をしてきた、というのがこれまでのやり方でした。3年前に市長が変わり(小長井市長は意図的にそうしているのか分かりませんが…)、市議会に事前に相談することが少なくなってきたと私は感じていますし、同様の声は他の議員からも聞かれます。そんな背景もあって、初の条例案の「否決」、しかも全員一致での否決となりました。私は、議事録が残り傍聴も可能な市議会の場で議員が互いに意見を言い討論をして、その議論の中で場合によって「否決」という結論に至ることは市長と議会の健全な関係だと思うし、今回は委員会の中で良い議論が展開されたと思っています。

さて、否決した内容ですが、小長井市長は、「マイナンバーカードを使えばコンビニのマルチコピー機で住民票や印鑑登録証明書をとれるようになったよ」→「だから、1年たったらまちづくりセンターでの証明書発行をやめるよ」という条例改正を提案してきました。それに対して富士市議会は、マイナンバーカードを持っている市民は7%しかいなくて9割の人は持っていない、市民が不便になっては困る、やめるのはもっとマイナンバーカード普及してからではないか、もう一回考え直すべき、としてその条例改正にストップをかけました。富士市議会として、市民の目線にたった判断であったと思います。

↓否決を伝える静岡新聞の記事の一部

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3つ目の、一般会計予算案を修正の件。条例は議員でも提案できるという風に書きましたが、予算を提案できるのは市長だけに与えられた権限です。予算は「市長が提案し、議会が決定し、市長が執行する」というのが流れです。予算については、私が2012年に岳鉄の補助金について一人で反対したり、共産党の議員は毎年反対をしたりしていますが、議員の過半数をもって「否決」されたことはありませんし、議員の総意として修正を行ったこともありませんでした。

今回は、「まちづくり協力員」の予算を削って予備費に付け替える修正がされたんですが、これについては、先ほどの条例の否決と関連があります。「まちづくり協力員」というのは、各まちセンに配置される週に3日程度勤務する臨時職員で、各地区のまちづくり協議会などの事務局機能の支援をすると説明がされました。

次に示す流れ、先ほどの条例案でAとBまでを書きましたが、これはC、Dに繋がっていると、行政からすでに一部の市民に説明されていましたし、議員の多くもそう受け取りました。

「A. マイナンバーカードを使えばコンビニのマルチコピー機で住民票や印鑑登録証明書をとれるようになったよ」→「B.だから、1年たったらまちセンでの証明書発行をやめるよ」→「C. そうすると、まちセンの仕事が減るから各まちセンの正規職員3人を2人に減らすよ」→「D.まちづくり協力員という週に3日の臨時職員を1人雇用して各まちセンに配置するよ」

このうち「B」を否決することになったので、「C」がどうなるか不透明になりました。そうすると、「D」の予算を通すワケにはいかないのではないか、というのが予算修正の大きな理由です。もし、「B」を否決することにより、「C」を行わない、つまり再来年度からもまちセンの正規職員をそのまま3人体制で続けるとなった場合は、(証明書発行事務はコンビニに徐々に移り減っていくのに)これに加えてまちづくり協力員という臨時職員1人を増やすとなれば、これは過剰な配置で「税金の使い過ぎになってしまう」という風に思いました。この予算案の修正については採決が行われ、反対4人、賛成27人で修正が決まりました。私も修正に賛成しました。

私は、この条例案と予算案を審議する「総務市民委員会」の副委員長を務めていたので、否決と修正にあったっては、議員の意見集約や議事の進行について神経を使いました。結果的には市民の側に立った市議会の決断ができたと思っています。

このように3つの「初めて」があった、この定例会ですが、一般的な感覚から言えば「むしろ当然」なのだろうと思います。条例や予算を否決・修正をしたこと自体には良いも悪いもありませんが、今回はそれに向けて冷静で建設的な議論を積み重ねられたということをもって「議会が活性化してきたな」と私は感じています。今後も、富士市議会を改革する先頭に立つんだという気概をもって取り組みたいと思っています。


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あとこの定例会では、私が注目してきた政策についても進展がありましたので、その点にも少し触れておきます。

今回の一般質問で取り上げた骨髄バンクのドナーに対する助成ですが、市長から「導入に向けて検討」という非常に前向きな答弁がありました。これにより骨髄バンクの移植率があがることを期待したいです。

↓富士ニュースの記事



また、おととしの6月定例会の一般質問でとりあげたLGBTの方への配慮については、市長施政方針の中で次のように触れられ、予算にも反映されました。



また、おととしの12月定例会の一般質問でとりあげた社会的養護についても、市長施政方針の中で次のように触れられ、予算にも反映されました。



このような政策が少しずつでも進展するよう、弱者、マイノリティ、苦しんでいる人の視点に立って取り組んでいきたいと思っています。
| 小池よしはる | 富士市議会 | 01:54 | comments(0) | trackbacks(0) |









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小池よしはる(小池義治)

富士市議会議員(2期目)
会派・民主連合

1977年9月22日生まれ(38歳)
富士市青葉町(富士北地区=富士中央小学区)在住

・2011年4月 富士市議選
3072票をいただき初当選
(44人立候補中 5位)

・2015年4月 富士市議選
3555票をいただき2回目の当選
(39人立候補中 1位)

7歳と4歳の子どもを子育て中

吉原小学校 → 吉原第一中学校 → 富士高校 → 早稲田大学商学部(中退)

NPO法人富士山検定協会 代表理事
元・富士市民活動センター センター長

ご連絡は、
fujiblog(あっとまーく)gmail.comまで。

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