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富士市議会議員・小池よしはるのブログ
「青春大賞」「スミドキU−40」などが事業評価対象に
「青春大賞」に、3000万円。
「スミドキU−40」に、2億円。

富士市民の皆さん、どうお感じになりますか?
(上記の金額は平成28年度までの人件費を含めた決算額の合計で、今年度の予算を合わせるともっと多額です)

市議会の9月定例会では前年度の決算審査を行うのですが、富士市議会独自の取り組みとして「事業評価」を今年も行います。事業評価とは、1000以上ある富士市の全事業のうち10事業くらいをピックアップして、拡大・継続・改善・縮小・廃止などの点数評価を議会として行う、いわゆる"事業仕分け"みたいな作業で、6年前から毎年やっています。

今回は、「青春大賞」「若い世代定住促進支援事業」←これがスミドキU−40(アンダーフォーティーと読みます)、「斎場運営」「看護専門学校」など、9つの事業が対象になっています。



このうち私が特に注目しているのが、「青春大賞」と「スミドキU−40」です。

この2つは、小長井市長になってからゼロから始まった、紛れもなく小長井市長のやった事業です。この12月で市長任期の1期4年が終了するで、その検証をしっかりしたいと思っています。

この2つの事業については、私は議会で効果を疑問視する意見を投げかけてきました。

まずは、「青春大賞」。

これは基本的に、「自分の目標を書いて市役所に提出しよう」という、えーっ!??っていう程にひねりがない、それだけの事業です。提出するとピンバッチとかがもらえるんですが、当然のごとく、自主的に個人的な目標を書いて市役所に持っていくなんていうピュアな大人が多いはずもなく、待っていてもエントリー数は少ないので、小中学生に学校で書かせているのが約9割という現状です。

私は、6月定例会の一般質問において本会議場ではっきり言いましたが、これは"失敗してる企画"だと思います。「生涯青春都市」というキャッチフレーズで市長選挙で当選した小長井市長が、自分の理想とする都市像をアピールするイベントとして1年だけやるなら百歩譲ってまだ許容するとしても、これからも市民の税金である公費を使いながらダラダラと何年も続ける必要はないと思います。その意見をもって、今回の事業評価の議論に加わります。



もうひとつ、「スミドキU−40」。

これも私は、はっきり言って良くない税金の使い方だと思っていて、これまで何回も議会で取り上げてきました。

スミドキU−40は、市外の40歳以下の人が富士市内に家を建てると最大200万円の補助金をあげますよ、という制度です。富士市内の若者が富士市内に家を建てても補助金はもらえませんが、市外の若者だと補助金がもらえます。要するに「富士市の若年人口が減ってきたよ」→「じゃぁお金払って来てもらおう」という、こちらも"ひねりがない"事業だなと感じています。

実際にこの補助金を使って富士市に移住した人が、どこから来たかのベスト3は、富士宮市・沼津市・静岡市の順で、近隣市から人を奪っているというのが現状です。富士市がこの制度をはじめて以降、他市でも同様の補助金制度をつくる動きがあります。仮にこれがエスカレートすると、本来は福祉や教育などの行政サービスにまわすべき公費がこの補助金に回ってしまい、結果として人の取り合いっこをして「地域一帯で貧しくなる」ということになりかねません。こうした「金で釣る」ような方法は控えるべきだと私は感じていて、これは縮小していき、別の移住定住策と組み合わせる方が良いだろうと思っています。そういった意見で事業評価にのぞみます。



このスミドキU−40に関して私は、昨年の9月定例会で代替案として「UJIターン奨学金制度」を提案しています。また、ことし6月定例会では、スミドキU−40のような政策ではなくて、根本的なまちの魅力を高めることに使うべきという提案をしています。昨年の9月定例会の議事録を、長いですが転載します(文意が通りやすいように一部修正してます)。

●小池義治
 市内での就職を条件に返済が減免される奨学金制度の導入について質問します。我が国における奨学金はほとんどが貸与型であり、非正規雇用の増加など労働環境の変化の中で、若者がその返済に苦しみ、返済滞納者がふえていることが社会問題になっています。富士市議会では、この状況を受け、平成26年6月定例会において、市民からの請願を採択し、給付型奨学金制度の創設を含む奨学金制度の見直しを求める意見書を国に対し提出しています。大学生や専門学校生を広く対象にした給付型奨学金を市単独で創設するのは財政的に厳しいため、国政における実現を期待したいところですが、本市における喫緊の課題であり、富士市まち・ひと・しごと創生総合戦略の最上位目標である若い世代の人口の確保の実現を目的にした、UJIターン就職促進の一環としての奨学金制度の創設を検討すべきと考えます。
 人口の増減は、出生数と死亡数の差である自然増減と、転入数と転出数の差である社会増減に分けられますが、このうち転入の増加を促す施策として、本市では、市外に住む夫婦いずれかが満40歳未満の若者世帯が、富士市に住宅を取得する際に最大200万円を補助する若者世帯定住支援事業奨励金、スミドキU−40プラスが実施されており、平成28年度当初予算で1億850万円が計上されています。それと比べて、市外への転出を減らしていくための取り組みが十分でないように感じます。本市における転出の要因としては、高校卒業後に市外に進学し、そのまま市外で就職するケースが多いと思われますが、2018年に常葉大学富士キャンパスが閉校し移転した後には、その傾向に拍車がかかることが懸念されます。高校卒業後に市外に進学した学生が、地元での就職を第一に考える誘因となるような施策が必要と考え、以下、質問します。
 1つ目、本市の高校卒業後の進学を理由とする転出数をどれほどと把握しているでしょうか。
 2つ目、UJIターン就職促進の取り組みとして、どのような施策がされているでしょうか。
 3つ目、市内での就職を条件に返済が減免される奨学金、つまり市外に進学してそのまま市外で就職した場合には返済していただくけれども、富士市内に就職した場合は返済しなくてよいという奨学金制度の導入を検討してはどうでしょうか。

●小長井市長
 市内での就職を条件に返済が減免される奨学金制度の導入についてのうち、本市の高校卒業後の進学を理由とする転出数をどれほどと把握しているかについてでありますが、高校卒業後、住民票を移さないまま市外の大学等へ進学する方が多いことなどから、進学を理由とした正確な転出数は把握できませんが、統計資料や本年度の市内公立高校の進学状況から判断いたしますと、1学年で約1100人の方が県外の大学等へ進学しているものと推測しております。
 次に、UJIターン就職促進の取り組みとしてどのような施策がされているかについてでありますが、若年人口の流出に歯どめをかけ、次代を担う若者の市内企業への就職、特に人材不足が著しい中小企業への人材確保は、本市にとりまして喫緊の課題であると認識しております。このため、平成22年度から、地元商工団体が中心となって4月に開催される新卒者向けの合同企業ガイダンスに対し、必要な支援、協力を行ってまいりました。このガイダンスは、本年度から富士宮地区との合同開催となり、参加企業103社、参加学生333人と、昨年度より大幅に増加しており、大きな手応えを感じております。また、UJIターンをより一層推進していくため、昨年度から新たにインターンシップ支援事業を開始いたしました。本事業では、受け入れ事業所の募集と紹介、学生等の参加募集といったマッチング事業や、首都圏を含めた学生を対象に実施する市内事業所紹介見学バスツアー、県外からの参加者を対象とした旅費等の一部補助などを実施しております。また、本年度は、これまで一般求職者向けとして10月に開催しておりました合同企業面接会に来春卒業予定の学生も対象としていくほか、バスツアーにつきましても、より多くの方に参加を促すため、来年1月開催のものづくり力交流フェアにあわせて実施することとしております。
 次に、市内での就職を条件に返済が減免される奨学金制度を検討してはどうかについてでありますが、大学生等に対する奨学金は、経済的理由などから今や学生の2人に1人が受給している状況にあり、議員御指摘のとおり、近年その返済が滞るといった社会問題が発生しております。国では、本年度から奨学金を活用した大学生等の地方定着の促進事業を開始いたしました。この事業は、国の支援を受け、県等が企業や団体などの地元産業界と協力して基金を設置した上で奨学金を支給し、地元企業に就職した場合は返済の一部または全部を免除するという制度であります。全国的には、この制度を活用あるいは類似した独自の制度を開始した自治体も一部見受けられますが、制度導入に当たりましては、その有効性や費用対効果の検証、対象者の設定など、検討すべき課題があるものと考えております。このため、今後、国県との情報共有と他自治体の状況の把握に努め、また、地元産業界などの御意見も伺いながら、多方面から調査研究してまいります。
 
●小池義治
 市長から明快で前向きな答弁を期待しましたけれども、調査研究していくという答弁にとどまりまして、少し残念に思いました。このUJIターン就職促進の奨学金ですけれども、これは本当に偶然なんですけれども、富士宮市議会9月定例会でも深澤竜介議員からされまして、私、それを傍聴しに行きました。富士宮市でも同様に、多額で継続的な予算がかかることで、市で創設することは難しいんじゃないかなというような答弁でした。今回市長答弁でも、やはり予算ということがネックだと思います。今定例会の一般質問、これまでもそうですけれども、各議員がいろんなことを提案します。しかしながら、財政が厳しいという答弁が多いです。財政が厳しいというのは私も理解しています。
 この奨学金については、特にやるとなったら金額が相当大きいですから大変だと思います。私は、ですから、財源も示さずに提案するのは無責任だと思います。だから、私は、きょう、これからの議論、ここで財源といいますか、予算の組み方をセットではっきりと示したいと思います。示した上で、これからの議論を進めたいと思います。
 提案します。スミドキU−40を縮小したらいかがでしょうか。スミドキU−40には、今1億円の予算がついています。市外から移住して家を買う若者世帯に1世帯最大200万円ついていますけれども、例えばこれを100万円に、半分に減額して、予算規模を1億円から半額の5000万円にする。そうして、まず5000万円の規模で、このUJIターン就職促進の奨学金を創設することはできないでしょうか。そうすると、予算規模全体では膨れません。そうすると、このスミドキU−40でやっていたのと同じ、スミドキU−40というのは若い世代の人口をふやすという目的でやっていますから、それと同じ効果、それ以上の効果が今以上に達成できるのではないか。金銭的な理由で夢を諦めてしまう富士市の若者の志を助けることができるのではないか。市外の若い世帯が家を建てるのに、スミドキU−40が200万円だったら建てるけれども、100万円だったら建てないよ、そんな方がもしかしたらいるかもしれません。その減少分をこの5000万円の奨学金をつくることで、それ以上の効果があるのではないかという思考実験をちょっとここでしてみたいと思います。財源を示しての提案です。ぜひ、この議論の最後に市長にちょっとお話を聞きたいと思いますけれども、それまでに御納得をいただけるように議論を進めてまいりたいと思います。
 進学を理由とする転出数について、まず聞きました。これは1学年で1100人ということでしたけれども、どういう数字かがわからなかったんですけれども、1学年どのぐらいいて、そのうちどのくらいが市外に進学する。そして、そのうち何割ぐらいが富士市に戻ってくるのか、そのトータルのことを聞きたかったんですけれども、市民課の窓口でアンケートなどをとっているので、ある程度のことはわかるんじゃないかなと思いますけれども、そういったもう少し詳しい情報はありませんでしょうか。

●産業経済部長
 市民課でのアンケート調査につきましては、母数が非常に少なくて、数字として公表できるような数字ではないかなと思っています。1100人の根拠について、少し細かくなりますけれども、まず市内の中学校から高等学校へ進学する方が、平成24年度で2550人おられました。これは当然ですけれども、市内の高校あるいは市外、いろいろありますけれども。次に、市外につきましてはなかなか把握ができませんので、市内の公立高校5校の大学等、短大、専門学校を含めますが、進学率が76.9%でございました。そうしますと、2550人の76.9%ですので、1961人が、富士市に住んでいた子どもが大学へ進学する数だとまず想定しました。途中で退学等という方もいらっしゃいますけれども、一応そういうふうにしました。
 次に、今度は市内の吉原工業高校を除く4校の進学者の県外県内の割合を聞き取りで調査させていただきまして、6割が県外へ進学しているということでございます。これも、ただ、聞き取りでございますので、正確に名簿を見て拾っていったという数字ではないですけれども、平均しますと6割。1961人の6割ということで、1170人、おおむね1100人程度かなというふうに思っています。転出については以上です

●小池義治
 細かい数字が出てきてしまいましたけれども、これから精度が高い政策を実行するには、もう少しこういった統計情報もしっかりとっていくべきじゃないかなというふうに思います。市民課アンケートも、もう少し母数を上げて、正確にどういった人口の動きがあるのかというのを把握していただきたいなというふうに思います。
 今、風呂おけに水を張って水槽に魚を飼っている状態に例えますと、よく見ますと水がだんだん減っている。これは大変だなと思って水を足す。これは人口減少の比喩なんですけれども、水を足さなきゃいけないなというのが、スミドキU−40に代表されるような人口の流入策です。いろんなことがされています。このまま水が減っていったら大変だなということで、水を足します。何で減っていっているのかということについて、もっと考えなければいけないと思います。水が漏れている原因について、もっと追求しなければいけない。
 多くの人は気づいていると思うんです。本当はわかっているけれども、気づいていないふりをしてる。余りにもその壁が大きいから、気づかなかったことにしている。富士市の人口流出の原因は、大学に進学して帰ってこないからなんです。これをしようがないと言ってしまったら、富士市は根本的にはいつまでたっても元気にならない。この、しようがないということから脱却しなければいけないと思います。何で大学に行った学生が帰ってこないのでしょうか。富士市に魅力的な産業がないからでしょうか。私はそうではないと思います。私は、富士市には魅力的なすばらしい技術を持った企業はたくさんあると思います。しかし、二十そこそこで学生は気づくのが難しい。そこで重要なのが、先ほどお話ししていただいた、UJIターンのためのインターンであったり、見学バスツアーをやっているという話でした。また、マッチング機会の創出だと思います。
 少しここでお聞きしたいんですけれども、求人のマッチングということについてどのような状況になっているでしょうか。市長、副市長、また産業経済部のほうで企業訪問など頻繁に行っていると思いますけれども、UJIターン希望学生が求める職種と市内の特に中小企業が求める人材、そのマッチングについてどのように把握していますでしょうか。

◎産業経済部長
 市内の多くは理系の学生を求めています。また、昨日、本会議でも話がありましたとおり、大学生だけではなくて、吉原工業高校の学生が欲しい、そういう企業が多いのが現状でございます。一方、日本の大学生の7割が文系ということで、合同企業ガイダンスも333人の方がいらっしゃいましたが、77%が文系の方、残りが理系ということで、そこは私たち富士市が求めている人材と、今の学生の比率はアンマッチがあるかなと、こんなふうに判断しています。以上です。

●小池義治
 もう少し聞きたいんですけれども、じゃ、企業側としては大卒人材は求めている、もっとあればいいなというふうに思っているのでしょうか。

●産業経済部長
 今月の26日に予定しています面接会に参加する企業のデータですと、65%の方が大卒を採ると。大卒だけを採るというところもございますし、交えてというところもございますが、65%という数字があります。以上です。

●小池義治
 わかりました。今まで大卒を採っていなかった企業、中小企業にしても、大卒を採ることによって、また違った企業文化になるということもあると思います。そうした意味で、このマッチングの機会は非常に重要だと思います。学生は、富士市にどんな企業があるかということをほとんど知らない。18歳の時点で東京に行ってしまいますから、東京というか、市外に行ってしまいますから、本当に富士市の状況は知らないと思います。そうした意味で、このUJIターン促進事業、この奨学金をやるかやらないかにかかわらず、ぜひ進めていっていただきたいと思います。
 それでは、この辺で少し本題の議論に入っていきたいと思いますけれども、私はこの奨学金制度をスミドキU−40を縮小してでも実施すべきだと思うその理由を、ちょっとまとめてここでプレゼンテーションしたいと思います。この奨学金は、4者、4つの方向にとって、よい政策だと思うんです。よくウイン・ウインの関係などと言いますけれども、これは4つの方向ですから、ウイン・ウイン・ウイン・ウインの政策じゃないかなというふうに思っています。
 誰にとってよいか、1つはもちろん学生です。富士市で育ち、富士市の教育費をかけて18歳まで育ってくれた子どもたちが、自分の能力を花開かせ、幸せな人生を送ってほしいなと思います。大学へ行って学びたいけれども、金銭的な理由で諦めている、そうした学生が1人でもなくなるように、もともと地元に帰ってきたいという思いを持った生徒には、返せなくていいよという条件で奨学金を出して、4年間しっかりと学んできてほしい、そのように思います。スミドキU−40の場合は、家を建てようとする人が対象ですので、主に就職ができて、結婚ができて、貯金ができる、そうした水準の人に対してこの補助金を出しているんです。この奨学金は、そういったスタートラインに立つ、それ以前の方に対して補助金を交付できる。日本は教育にかける公的支出がOECD33カ国中32位だそうです。昨年までは連続最下位でした。もっと日本は教育にお金をかけるべき、そういった時代です。ですから、この奨学金は必要じゃないか。
 そして2番目、誰にとってよいか。子どもの親にとって、いいです。私、先日、親しくしている先輩と会って、久しぶりに飲みに行きましょうかなんていう話をしたら、ここ1年間、外に飲みになんて行っていないんだよという話を聞きました。どうしたんですかと聞いたら、子どもが2人東京の大学に行っていて、お金がなくてさという話を聞きました。部長たちの中にもちょうどそういう世代の方がいらっしゃると思いますけれども、子どもが大学生だという世代、特に子どもが重なって大学に行っている世代というのは、親は本当に厳しい。ですから、こういった奨学金があると、親の世代も助かりますし、スミドキU−40と違いまして、その補助金を受ける親も富士市民です。富士市の納税者ですから、その世代の消費がふえて、富士市を循環すると思います。そして、子どもに将来的に地元に戻ってきてほしいという強い思いを持っている人がいると思います。その思いを子どもに伝えるのに、この奨学金の存在が説得の決め手となると思います。ですから、この奨学金は親にとって、いい。
 そして3つ目として、市内の企業にとって、いい。市内の企業が優秀な人材を採用しやすくなります。先ほど議論にありましたけれども、きのう、荻田議員からも、富士市はキャリア教育の先進市であるという話がありました。せっかく市内の多くの企業に協力いただいてキャリア教育をしても、Uターンしてくれなかったら意味がないです。Uターンを誘導するインセンティブになるのがこの奨学金だと思います。
 そして4つ目として、これは市全体にとって、いい政策だと思います。この事業は先行投資だと思います。22歳の時点で、Aさんは、東京で就職して、その後、東京で50年間暮らす。Bさんは、富士に戻ってきて、その後50年間富士で暮らす。就職し、結婚し、消費し、家を買い、住民税など、その後50年間、60年間、各種税金を払うことを考えたら、22歳のときの選択に、この奨学金があることによって帰ってきてくれたら、1人に例えば300万円交付しても、その後、300万円を上回るような税金が戻ってくるのではないか。そのことによって市全体の活性化につながると思います。
 こうした奨学金は全国に広がっています。県のレベルですと香川県、徳島県、山口県、鳥取県、富山県、山形県、和歌山県、市のレベルですと栃木県の真岡市、福井県の大野市、岐阜県の高山市、大分県の宇佐市、そういった市で既にこういった導入がされていまして、広がりを見せています。
 市長、ぜひスミドキU−40の予算、これを今1億円使っていますけれども、こうした奨学金に割り振っていただけないかと思うんです。これは決してスミドキU−40の否定ではないんです。富士市の最大の目標である若い世代の人口の確保のために、ターゲットが違う層に対して予算を振り分ける、ニーズを捉えて、広げていくという意味で考えています。2018年4月に大学ゼロ自治体になることはほぼ確実です。その現実から目をそらさないのであれば、この奨学金が必要だと思いますけれども、市長、どのようにお考えでしょうか。

●小長井市長
 今回、小池議員から御提案をいただきまして、まさに若い世代をいかに確保するのか、その上におきましても、特に高校卒業時にやはり市外へ富士市を離れていく若者が多いだけに、いかにそういう若い人たちが富士市へと帰ってくるのか。また、帰っていただくためには何が必要なのかということが、私にとっても大変大きな課題であり、かつ、なかなかそれについての妙案が生まれてこないというのでしょうか。そのようなことで、大変大きな課題であるというふうには捉えております。
 今回、富士市へと帰ってくるという条件によって、返済義務のない奨学金という御提案かと思うんですけれども、それを高校卒業の段階で、自分は帰ってきたいと思って大学に行く。どれくらいそういう若者がいるのか。それから、大学へ行きたいけれどもお金がなくて大変厳しいから行けない。そういう方々の中で富士市に帰ってきたいという人はどれぐらいいるのだろうか。そうではない方も当然おります。例えば家業、家の関係で行く行くつがなければならないという場合も、もともと富士市へと帰ってくることを考えているかもしれない。さまざまなケースが実際あるのかなと思います。ですから、先ほど答弁させていただいたように、費用対効果という部分において、この事業を実施したときの成果を評価することはなかなか難しいのかなと。
 きょう初めてそういった議論の中での感想ですので、まだ十分な調査、また、自分にとってもこの場で判断と言われてもなかなか判断できないのですけれども、いろいろそういったことの疑問というか、課題というものがあるのではないかなというふうに思いながら、聞かせていただいております。もしこれをやって、全ての人に所得制限をなく対象にするとなれば、これは莫大な金額になってしまうんじゃないかな。5000万円、いわゆるスミドキU−40といった、先ほど財源のお話もありましたけれども、それでもとどまらないんじゃないかな、そのように思うんですけれども、それは私の感想でございます。

●小池義治
 今回、初めての提案ですので、担当部署を決めて、ぜひ検討していただきたいと思います。今からちょうど1年かけて検討しますと、平成30年度予算に間に合うかと思います。平成30年度というのは、平成30年4月から富士市の常葉大学富士キャンパスが移転してしまって、富士市は大学ゼロ自治体になります。その中で、これに対して何か手を打たなければいけないというふうに思っています。その一つの選択肢として、この奨学金のあり方だと思います。今、富士市内の学生の多くが貸与型の奨学金を借りていますから、そのかわりにこの奨学金を借りることによって富士市に帰ってくるというインセンティブに必ずなると思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。予告しますと、来年9月議会でもう1回この質問をしたいと思いますので、ぜひそのときまでに前向きに検討していただきたいなというふうに思います。
 私、今回、質問のタイトルも、富士市に就職されると減免されると言いましたけれども、こうしたパターンもいいと思います。東京に就職するけれども富士市から通う、そういったパターンもオーケーにしてもいいと思いますし、また、富士宮市と共同で基金をつくるということも選択肢だと思います。ほかには、ふるさと納税の寄附メニューに加えるということも可能性としてあると思います。いろんな可能性があると思います。ぜひ研究していただきたいなと思います。
 結びになりますけれども、俳句を1句紹介して、締めたいと思います。私、毎年、涼しくなり始めた秋のこの時期に思い出してしまう富士市ゆかりの俳人、上田五千石さんの俳句があるんです。上田五千石さんは、19年前に63歳で亡くなられましたけれども、県立富士高校の卒業生で、富士中央小学校の校歌の作詞者でもあります。その上田五千石さんの若いときの俳句にこのようなものがあります。秋の雲立志伝みな家を捨つ、スツというのは、捨てるという字が当てられています。秋の雲立志伝みな家を捨つ。18歳、進路に迷い、秋の雲を見上げる。郷土の風景、自然、家族、友人、これを本当に愛しているけれども、立志伝で読む偉人はみんな家を捨て、上京し、志をなし遂げている。自分も名残惜しいけれども別れを告げなければいけない。秋の雲という壮大な大自然に比べれば、自分の悩みなんてちっぽけなものだ。よし、やってやるぞ。そんな句だと私は解釈しています。この句は、私の18歳のときの思いとリンクして、ぐっときます。
 家を捨てなければ志をなし遂げられなかった社会、これは変わり始めているのではないでしょうか。上田五千石さんがこの句をつくったのは戦後すぐの時代でしたけれども、その時代になかったものが今はあります。新幹線があり、高速道路があり、インターネットがあり、スマートフォンがあり、テレビ電話もあります。東京との距離、世界との体感距離が短くなってきました。
 私は、高校卒業後、東京で10年近く暮らして、27歳で富士市に戻ってきました。私は、東京での暮らし、約10年、富士市に戻ってきて約10年、その両方を知っています。これは大きな声で言いたいし、富士市にいる全ての高校生に伝えなきゃいけないなというふうに思っているんですけれども、私は富士市の生活のほうが幸せです。毎朝満員電車に乗って心をすり減らしていくような生活ではなくて、けさの私の通勤、目の前に透き通るような青空の秋の空の中に富士山が輝いていました。そんな富士山を見上げるこの富士市の生活の中に、私は幸せを感じています。どれほど幸せを感じるかわかりません。
 富士市から大学がなくなってしまうという現実は、もうこれはしようがないです。これから数年、数十年のうちに大学が新設されるという可能性は低いでしょう。これは認めなければいけません。しかし、かといって、大学進学による人口流出を指をくわえて見ていてはいけないと思います。大学に進学して、そのまま帰ってこない。そのまま人口流出してしまうという現実を、しようがないと思うことから超えなければいけない。これを変えていかなければいけない。Uターン就職して当たり前だという社会に変えていかなければ、富士市は本当の意味では輝かないと思います。この人口流出と戦わなければ、本当の意味で輝ける未来が描けない。ぜひ、この奨学金が実現できるように、市長、そして担当部署の皆様、ぜひ検討してください。どうか、どうか前向きに検討をお願いします。以上、質問を終わります。


富士市議会9月定例会は10月6日まで、ぜひご注目ください!
| 小池よしはる | 富士市議会 | 19:29 | comments(0) | trackbacks(0) |









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小池よしはる(小池義治)

富士市議会議員(2期目)
会派・民主連合

1977年9月22日生まれ(40歳)
富士市青葉町(富士北地区=富士中央小学区)在住

・2011年4月 富士市議選
3072票をいただき初当選
(44人立候補中 5位)

・2015年4月 富士市議選
3555票をいただき2回目の当選
(39人立候補中 1位)

2人の子どもを子育て中

吉原小学校 → 吉原第一中学校 → 富士高校 → 早稲田大学商学部(中退)

NPO法人富士山検定協会 代表理事
元・富士市民活動センター センター長

ご連絡は、
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